日産自動車前会長のカルロス・ゴーン被告が保釈されたのは3月6日。セレブなスーツ姿が一変、作業服に眼鏡、帽子、マスク姿の変装が注目され、ネットでツッコミの嵐となったものだった。
顔バレ防止の変装がつきものの芸能界でも、岡村隆史、清水ミチコ、山里亮太らがラジオ番組でネタにし、口々にダメ出し。そんな中、みずからの変装体験をまじえてゴーン被告をブッタ斬ったのが、明石家さんまである。3月9日放送のラジオ番組「ヤングタウン土曜日」(MBS)でのことだ。
「さんまはゴーン被告の特徴的な体つきや顔つきをあげ、『これでイケると本気で思ってたのかと思うと、笑うね』とバッサリ斬って捨てました。『本当は警察の格好して出てきたかったやろうけど』、借りられなくて作業員の服装になってしまったとリスナーをうならせる推測。その後、芸能界の場合に話を移していって、女性芸能人はメイクや髪型でゴマカシしやすいと主張していましたね」(芸能ライター)
さんまはみずからの変装グッズを明かして、話を続けた。「30歳ぐらいの時に、工事用作業員の服で女の子のマンション行ってましたよ」とぶっちゃけて、「床山さん」に作ってもらった付け髭をトイレでつけ、ロン毛のかつらをかぶって別人になりすましたという。一番バレなかったのは、首にタオルを巻き、作業服を着て、ヤンキー風の、フレームの角度が45度のサングラスを掛けた時だとか。ヤンチャな人間になりすますと、他人は決して目を合わせようとしないことがわかったという。
「週刊誌から逃れるため、50ccバイクで一方通行の道を通って週刊誌の車をまいたり、5分で着くマンションに20分か、それ以上の時間をかけて行ったりしたそうです。相手の女性に迷惑かけたくないばっかりにしゃかりきになったということなんですね」(前出・芸能ライター)
さんまの30歳といえば、元夫人の大竹しのぶと出会う前。どうやら1年3カ月に渡って同棲状態だった東京の恋人のことを指すらしい。この時は週刊誌に2人でいる写真を撮られてグウの音も出なかったようだ。「ストレスがたまるから」と今ではいっさい変装をやめてしまったさんまの実践的変装論。当時の姿が思い浮かぶようなしゃべりに、その完璧変装を見てみたくなってしまった。
(塩勢知央)