毎週誰かが死ぬというサスペンスドラマ「あなたの番です」(日本テレビ系)が早くも「末期状態」と評されて久しくなった。5月20日の第6話では視聴率6.3%まで落ち込み、平均視聴率も6%台に下落。同じ日曜22時枠で昨年7月期に放送されたNEWS・加藤シゲアキ主演の「ゼロ 一獲千金ゲーム」がマークした平均6.6%をも下回りそうな具合となっている。
しかも本作では「2クール(半年間)放送」と大見栄を切っており、制作局の日本テレビも頭を抱えているのは確実。そこで注目されるのが、次作の10月期ドラマだというのだ。テレビ誌のライターがささやく。
「日テレとしてはもはや本作を“捨て駒”として耐えるしかありません。とはいえ日曜ドラマ枠に広告を出しているスポンサーを納得させる必要もあります。そのため来たる10月期では挑戦的な作品ではなく、ヒット確実のドラマを投入する必要があるはず。そのためには“数字を持っている”キャストの投入が必須でしょう」
その日曜ドラマ枠ではこれまで、シリアスな作品とコメディタッチの作品をほぼ交互に投入。直近では1月期の「3年A組」がシリアスで、昨年10月期の「今日から俺は!!」がコメディだった。そして今期の「あなたの番です」がどシリアス作品なことから、次には確実に笑えるドラマを持ってくるのは確実だというのである。
「一部の視聴者からは『今日から俺は!!』で大ブレイクを果たした賀来賢人の再登場を期待する声があがっています。その賀来は今後、映画2作品の公開を控えているもののいずれも撮影済み。7月期の主演ドラマ『アフロ田中』(WOWOWプライム)も同様にクランクアップ済みです。ただ、福田雄一監督が台本と演出を手掛ける舞台『恋のヴェネチア狂騒曲』が7月5~28日に上演され、その間はまったく動けないのは確実。逆に言えば8月以降は体が空いている可能性も高いのです」(前出・テレビ誌ライター)
そしてこの舞台こそが、日テレにとっては日曜ドラマ枠崩壊を打開する秘策になりえるというのである。
「舞台には『今日から俺は!!』でタッグを組んだ福田監督と賀来に加え、福田組の常連であるムロツヨシも出演。もちろん他の福田組キャストも多数、名を連ねています。それゆえ本舞台の終了とともに彼らを一斉に駆り出せば、10月期に福田組ドラマを投入することもできるはず。それこそ『今日から俺は!!』の続編でもいいですし、このメンツなら何を題材にしてもヒットは確実でしょう」(前出・テレビ誌ライター)
ともあれ内容の重すぎる「あなたの番です」に辟易している視聴者は、次回作にはあっけらかんと笑えるコメディを期待しているに違いないだろう。
(金田麻有)