V6の岡田准一主演のテレビ朝日開局60周年記念ドラマ「白い巨塔」が5月22~26日の5夜連続で放送され、初回12.5%、第2話11.8%、第3話12.2%、第4話13.5%、最終話15.2%と、合格点といえる数字を残した。
ご存じ、山崎豊子氏の同名長編小説が原作の「白い巨塔」は、日本でドラマ化されたのが今回で5回目。1978年には田宮二郎が、2003年には唐沢寿明が主人公である野心家の天才外科医・財前五郎を演じている。
「今回の放送後、ネットでは唐沢版がよかった、田宮版がよかったとの意見が飛び交いました。岡田に対して《背が低すぎる》という意見が圧倒的に多く、他には、財前の師である東貞蔵教授役の寺尾聰や、財前のよきライバルである里見脩二役の松山ケンイチのミスキャストを指摘する声も目につきましたね。ただ、フジテレビで全29話にわたり放送された唐沢版の平均視聴率は23.9%と岡田版よりかなり高かったものの、回を追うごとに数字を上げた岡田版も、業界内では大健闘だったとの評価です」(ドラマ制作会社関係者)
実際、そんな岡田版「白い巨塔」について、“関西の女帝”上沼恵美子も5月27日に放送されたラジオ番組「上沼恵美子のこころ晴天」(ABCラジオ)で、特に最終話を絶賛していた。
「上沼は1話目を観て、その後の2~4話が観られず最終話を観たとそうですが、1話目で『唐沢さんが上やな』と思ったそうです。しかし最終話については、『今回は財前が死んでいくところを割と長く時間を取ってたんですよ。死んでいく苦しむところの岡田さんのお芝居、ちょっと怖かったわ。うますぎて』と岡田の演技を絶賛。中でも岡田と母親役の市毛良枝との電話のやり取りのシーンは泣いてしまったと明かしていました」(夕刊紙記者)
また、初回ではやはり松山ケンイチをミスキャストだと思ったようだが、最終話の演技で「あれがほんまもんの芝居ちゃうかな」と感心。SNSでも〈3話ぐらいから面白くなった〉との感想が見られることから、そうしたことが数字の上がり方に反映されたのかもしれない。
(鈴木十朗)