事件

紳助親分が「干しあげた」女たち(4)「画家で復帰」「焼き肉店オープン」「サンゴビジネス」「沖縄潜伏生活」で見えた紳助「次のシノギ」

紳助親分の「沖縄潜伏生活」も1カ月が過ぎようとしている。現役時代はテレビに不動産、飲食店とシノギ上手な親分だった。そこで蓄えた財力でノンビリ余生を過ごすのかと思いきや、バリバリの経済派親分は黙っていられなかったようだ。取り巻きを集めて、「次のシノギ」の相談をしているというのだ。
*
 ある民放局関係者が言う。
「紳助は親しいタレント仲間に『俺は必ず戻る』という内容のメールを送っているそうです。とはいえ、ヤクザとの関係を認め、ブラックなイメージが付いた紳助を使う人は業界中を探してもいないでしょう。すると、紳助がカムバックできる場所は、かつての副業の分野しかないのでは‥‥」
 そこで、「東スポ」がスクープしたのが、「サンゴビジネス」だった。
 かつて、紳助が司会を務めた番組で紹介した石 垣島の養殖サンゴの移植放流を行う会社が新たなビジネスパートナーだという。
 実際に引退会見で、紳助は「沖縄のサンゴを復活させるのもいい」と話している。しかも、この報道によれば、この会社は近くサンゴの親株の販売を始める予定だというのだ。
 石垣島の地元関係者はこう話す。
「この会社の社長は、本当に純粋にサンゴの復活に燃えている男でね。まるで商売っ気がない。でも、この会社にいる別の役員の男性が、なかなかのビジネスマン。紳助さんともウマが合うようです。でも、まだまだ金になるビジネスにはなっていないようだよ」
 やはり、紳助の「第二の人生」は沖縄発のビジネスにかけているようだ。
 那覇空港から沖縄自動車道で1時間ほどの距離にある沖縄県国頭郡恩納村。沖縄本島中部に位置するリゾート地である。海岸は砂浜から100メートルほど遠浅のマリンブルーで彩られ、夕暮れには海面が金色に輝く。その海岸線から徒歩10分ほどの高台に建つ白い7階建のマンションこそ、紳助の「潜伏アジト」だ。
 地元住民が語る。
「紳助さんがここを訪れ始めたのは3年くらい前です。当時は、海岸線にあるコンクリート打ちっぱなしの3階建の家に住んでいました。もともとは、東京の写真家夫婦が移り住んでいた家で、奥さんが亡くなり、ご主人が帰京したあとに、紳助さんが住むようになりました」
 この周辺には、1泊4万円の高級リゾートホテルや、高価なリゾートマンションが建っている。地元不動産業者がアジトの様子を語る。
「1室の面積が69 平方メートルで、5人が住んでも楽々の広さです。間取りは3LDKで家賃は約7万円。紳助がいる最上階は2室ぶち抜きでワンフロア独占です。ベランダからはオーシャンビューが楽しめます」
 豪勢なアジトでどんな「次のシノギ」をたくらんでいるのか。

完全に閉じこもった紳助親分
 本誌記者も、「FRIDAY」や「東スポ」で激写されたボサボサ頭でヒゲ面の紳助を見たかった。
 ところが、あの立派なベランダはあるものの、紳助は一切、出てこない。おいおい、毎朝8時に起床して、10時にはカーテンを開けて、洗濯物を干したり、体操をしたりするんじゃなかったのか。
 その姿から、紳助の「次のシノギ」を探り当てようとしていたのに、その代わりに目の前で繰り広げられたのが、異常なまでの厳戒態勢だった。
 窓際に口ひげを蓄えたメガネ男性が立ち、外にデジタルカメラを向け、何やら撮影している。夜になると、室内の明かりが一切、漏れない遮光カーテンで窓が覆われる。さらに、紳助の関係者と思われる人物が外出する時も、必ずカーテンをわずかに開け、隙間から外をのぞき込んで確認。エレベーターに乗り込んでからも、道路側に顔を向けないようにしている。写真を撮られないように、細心の注意を払っているのだろう。
 さらに、日を追うごとに、カーテンが開いている時間は短くなっていく。紳助は外部からはうかがえない部屋の奥にすっかり閉じこもってしまったようなのだ。
 とはいえ、紳助の取り巻きの連中はたびたびアジトの外へ出て行く。引きこもりの紳助の娯楽の一つなのだろう。メガネ男性が近所のレンタル店で、週3回ペースで大量のDVDを借りている。
 また、そのレンタル店に隣接するスーパーで買い物をする取り巻きの男性と思われる姿もあった。
 芸能記者が言う。
「よく買い物に出かけている男性というのが、地元でレストランを経営しているMという男性です。経営するレストランを紳助が『沖縄一うまい店や』と紹介したこともあります。時折、白いベンツで知人女性を連れて、マンションを訪れる姿が報じられています」
 このMやメガネ男性以外にも、紳助の潜伏生活を支える人物は複数いる。紳助が沖縄に頻繁に来るようになったのは、女性マネジャーへの暴行事件の謹慎期間だった。この7年間で築き上げた「沖縄人脈」がフル活用されている。多い時は、あのアジトに十数人の男女が集まったこともあったという。
 それだけに、外出できない紳助のために、食事は豪華だ。Mが買い込む食材は肉が多かった。さらに、紳助のアジトには2日に1回はチルド便で食材が届いている。
 吉本興業関係者が言う。
「神戸から高級ステーキサンドを取り寄せ、スタッフにふるまったこともあったそうです。地元の沖縄県産の和牛と食べ比べているようですね」
 もしかすると、焼き肉店でもオープンさせようとしているのだろうか。

遮光カーテンの向こうでは…
 一方で、紳助のアジトに支援者が海外製の18色入りアクリル絵の具を持ち込む姿が目撃されている。
 紳助は自身が経営する石垣島の喫茶店で、自作の絵をポストカードにして販売している。どの絵画も沖縄の離島の風景を描いたものだ。上手か下手かは、個人の価値観によって分かれるところだが、同店では人気の高い商品らしい。
 前出・吉本関係者が語る。
「紳助は気持ちを落ち着かせたい時に、キャンバスに向かっていました。マスコミにマンションを囲まれて、身動きできなくなってからは、黙々と絵を描いていたようです。でも、窓の外の風景も見られなくなり、死角の部分に閉じこもって、いったいどんな絵を描いているのか」
 9月20 日の深夜、紳助のアジトの窓を眺めていると、遮光カーテンにわずかな隙間があり、かすかに部屋の明かりが見えた。規則正しい生活を送っているとばかり思い込んでいたが、ベランダに姿を見せなくなってからは、もしや昼夜逆転の生活を送っていたのではないだろうか。
 こんな深夜に描いた紳助の絵画とは、いかなる風景だったのか。
 ある芸能プロ幹部がこう言う。
「紳助が現在、描いている絵は、いつか個展を開いた時に発表するつもりのようですよ。引退後の絵ということであれば、注目も集まるでしょう。画家として復活する気なのではないでしょうか。さらに、紳助の支援者であるMはレストラン経営者ですから、紳助が経営している飲食店を彼に任せて、紳助は今年3月から借りているというギャラリーに絵を展示したいと意気込んでいるようですね」
 しかし、20日深夜の部屋の明かりが見えたきり、そのアジトからは人の気配が消えた。窓際に立って、周囲を警戒するメガネ男性もいなくなった。紳助騒動によって、地元住民が観光に訪れるほど有名になったマンションだが、現在は明かりが消えて真っ暗な状態になっているという。
 はたして、一時的にアジトを離れただけなのか。それとも、新たな潜伏先へと移動してしまったのか。少なくとも、紳助親分が「次のシノギ」に向かって、走り出したのは間違いなさそうである。

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