10月17日のドラフト会議まで、あと約2週間。注目は令和の怪物・佐々木朗希(大船渡)と、甲子園準優勝投手・奥川恭伸(星稜)の両投手だが、その2人に対するプロ野球各球団の評価が微妙に変わってきたという。
「両投手とも“即戦力”ではありません。とくに佐々木については将来性を高く評価しての1位指名であり、全国の野球ファンの期待が大きいぶん、故障させるようなことがあれば大バッシングを浴びるでしょうからね」(球界関係者)
“育成の難しさ”だけではない。“時間”との勝負もある。奥川も、ドラフト会議を前に「ゆくゆくは世界で活躍したい」とコメント。佐々木もメジャー流出は確実と見られ、日本のプロ野球チームは育てて送り出すという立場になる。
「海外FA権を取得してからの挑戦では、投手としてのピークを逃してしまう。そのため大谷翔平のように、入団5年のオフにポスティングシステムにかけることになりそうな気配です」(前出・球界関係者)
佐々木はU-18大会で血マメが潰れたように、学生時代の投げ込み量も少なく、体力もまだ備わっていないことから、「一人前になるのは4、5年先では」(スポーツ紙記者)というのが冷静な見方だ。その場合、佐々木を指名したチームは「一人前に育ったと思ったらメジャーに流出」となってしまう。
「特に巨人などは、エース菅野智之の後継者として佐々木か奥川を指名するのではと言われていましたが、海外流出を前提とした2人に難色を示し始めたとの情報も、交錯し始めているんです」(前出・球界関係者)
となると、指名するなら1、2年で一軍戦力になってくれる早熟選手が重視されるかも?
(スポーツライター・飯山満)