3月24日をもって、滝川クリステル(35)が「Mr.サンデー」(フジテレビ系)を降板した。これにより、10年以上続けてきたキャスター生活を離れることとなったが、なんと、このままキャスターからは身を引く雲行きなのだという。
滝クリといえば報道指向が強いイメージが先行してきたが、実は近年、ガラリと心変わりしていたようだ。
「確かに『ニュースJAPAN』でブレイクしてからは報道系のキャスター志望だった。ところが、情報番組の『Mr.サンデー』に起用されると、アドリブが利かないなど、思いのほかスタッフの間で評価が低かった。このことが本人の耳にも入り、キャスターの道を断念していったようです。だからか、それまで頻繁に出ていた政治家などとの勉強会にも顔を出さなくなりました」(フジテレビ関係者)
一方で、以前にはキャスター業に傾けていた情熱が別のものに向いているようなのである。
それが「エコ」だという。エコとは生態学を意味し、「地球に優しい」といった枕詞で評される活動などに付いて回る言葉だ。
エコへ傾倒したきっかけは、意外にも彼女は肌が弱く、肌に合う化粧品を探したことにあったという。
「自然の成分で評判の、とある外資系の化粧品に行き着き、肌の調子を取り戻したんです。今でもそのブランドを販売するデパートの売り場にはちょくちょく出没していますが、自然派の化粧品だけでなく、マクロビオティック(野菜を丸ごと食べる食事療法)やビオワイン(自然製法で作られたワイン)など、やたらエコな商品に興味を持つようになったんです」(広告代理店関係者)
聞けば、エコバッグはもちろん、“マイ箸”まで持ち歩く徹底ぶりだ。
「10年には『生物多様性』に関する書籍まで出版して絶滅の危機に瀕した生き物の保護活動を訴えました。震災後には、被災で飼い主を失ったラブラドールレトリバーの里親になって引き取っています」(出版関係者)
12年にはフランスNGO「世界の医療団」の親善大使も務め、今年、仏芸術文化勲章「シュバリエ」を受章するに至った。
「彼女の中でキャスターに魅力を感じなくなってからは、週1回の出演の拘束でエコ活動が制限されることをよしとしなくなったんです。現在は人づてにエコ活動に熱心なブランドや国連の関係者、外交官や登山家など、自然や海外に造詣が深い人を見つけては食事会をセッティングしてもらうことに忙しい。もはやキャスター引退へ一直線で、エコ活動を続けながらドキュメンタリー番組制作やコラムの執筆をするような“文化人”になりたがっています」(前出・フジ関係者)
彼女は周囲に、
「貧困問題に興味があり、そういった実態をレポートしてみたい」
と話しているそうだ。
とはいえ、1本80万円とも言われたギャラがなくなったのは経済的に痛手ではないのだろうか。
「いえ、現在CM契約している企業は9社もあり、CM出演するイメージさえ保っていれば好きなことをやっていられるわけです。一方で、滝クリ降板となった『Mr.サンデー』にしても、バックに多くのスポンサーがいる彼女は使いづらかった。ある企業のリストラ問題を番組で取り上げようとしたら滝クリの契約企業だったために断念したこともあったそうです。今回の降板は双方にとってメリットがあったのでしょう」(前出・広告代理店関係者)
かつては毎晩、疲れたオヤジたちを癒やしてくれた女神が何とも遠い世界に巣立っていったようである。