コンプライアンスなんて言葉は“お題目”にすぎず、今も法律ギリギリ、時には大きく逸脱したやりたい放題が行われている、芸能プロが存在する。
かつて一世を風靡したグラビア系プロダクション─現在は昔の名前でなんとか細々とメディア出演を保つタレントが数人。グラビアというジャンル自体が斜陽だけに、かつてのようなスター育成が難しく、新人がまったく育たずに聞こえてくるのは倒産や身売りの噂ばかり、という惨状だ。
「あるプロダクションの幹部などは、当時、彼のプロデュースで多くのグラドルを輩出したことになっていますが、実際にやっていたのはグラビア各誌の編集長やデスククラスに毎月、数万円のカネを振り込んで懐柔し、ページを確保していたというのが本当のところ。そんな金の使い方をしていれば、当然、タレントに回るカネなど残るはずもなく、同社は薄給で有名でした。一方で“脱ぎ”は売りにしないと哲学を語っていましたが、売れっ子の多くが離脱して事務所が一気に弱体化してからは、艶系DVD界と芸能界のパイプ役になりました」(芸能記者)
かつて所属していたタレントについても、そちら側のメーカーに勝手に売り込まれ、契約までとってきたことで、裁判沙汰になりかけたこともあったという。「また、あるタレントには、艶系DVDメーカーが製作していると知らせずに際どい仕事をさせ、発売直前に週刊誌に“艶系デビュー”と報じられ、こちらも問題になりかけました。他にも複数のタレントのデビューの裏でそうした動きをしているのが彼です」(芸能関係者)
芸能界からの信用がどんどん失われているのも、無理はないのである。
(露口正義)