「世界の盗塁王」と「ミスタータイガース」が「阪神タイガースの大問題」で激論を戦わせた。
レジェンド2人が本音をぶつけあうのは、まずは「4番・大山」計画が中途半端に終わったことについてであった──。
福本 矢野監督も大山が真の4番になってくれればと、開幕から我慢して使った。105試合まで4番を任せたけど、あれが限界やった。
掛布 大山を4番で1年かけて育てるということを考えると、糸井ぐらいを5番に据えて、4番を助けられる打順を組むべきだったかもしれない。主に5番を任せた福留は年齢的にも休みながら使わないといけなかったから、状態を考えるとちょっと難しかった。
福本 でも糸井も故障が多くてアテにならん。1年間計算して使いたいのにできない。今年もシーズン終盤はおらんようになった。
掛布 大山も悲劇ですよね。5番にもうちょっといい打者がいれば変わっていたと思いますよ。
また、チームの顔だった大ベテランの鳥谷敬をあっさりとクビにした騒動にも噛み付いた。
福本 レギュラーを長く張った選手を、球団はあまりにも粗末にしすぎやろ。あの処遇は大間違いや。功労者なんやから。
掛布 他の選手のように痛いのかゆいの言わない。その鳥谷のやってきた野球に対する評価が…。あんな形で阪神のユニホームを脱いだのは寂しい。
掛布 矢野監督が就任した時は、北條とショートでもう一回勝負させると言った。そういう形で開幕に向けて準備していたんです。でもトリの気持ちを代弁すれば「勝負させてもらってない」と。1試合使って1週間休みとか。あれで結果出せというのは無理です。
さらには、不振に陥った藤浪の腕を「ヘラブナ釣りの長竿」にたとえての再生論、「生え抜き5人衆」のレギュラー固定化による猛虎復活まで、1月4日発売のアサヒ芸能1月16日号で、熱い議論を繰り広げている。