芸能

宍戸錠“豊頬手術”に秘められた「覚悟」/「昭和スター」破天荒列伝(終)

 また一人、昭和の名優がこの世を去ってしまった。

 1月18日、“エースのジョー”の愛称で親しまれ、日活の黄金期を支えた俳優の宍戸錠さんが亡くなった。

 宍戸さんといえば、悪役キャラを際立たせるために液状パラフィン「オルガノーゲン」を注入する豊頬手術を受け、ぷっくりと膨らんだホオがトレードマークだった。

「整形手術をする芸能人は数多いが、それはいずれも形を整え、美しく若さを保ためのもの。ところが宍戸さんは、二枚目俳優としての道を捨て、あえて顔のバランスを崩すような“逆・整形”に踏み切った。担当医も最後まで反対していたといいますが、宍戸さんの決意と覚悟は固かった。そんな俳優は、後にも先にも宍戸さん以外に存在しません」(映画ライター)

 豪快で破天荒とは、まさに宍戸さんのことなのである。

「代表作は数多く、中でも『仁義なき戦い』シリーズで演じた大友勝利の狂犬ぶり、迫力のあるドスのきいた演技への評価は、非常に高いものがありました」(前出・映画ライター)

 ちなみにホオの膨らみは、01年の再手術で除去。宍戸によれば、取り出したオルガノーゲンは石灰化しており、「着色されていないカズノコのようだった」という。

「俳優人生を変えてくれたオルガノーゲンは、自宅に持ち帰ってホルマリン漬けにして記念に保管していたそうですが、13年に自宅が全焼し、これも焼失してしまったといいます。いずれにせよ、日本の映画史に深く刻まれた伝説の俳優の名前は、今後も消えることはないでしょう」(前出・映画ライター)

 ご冥福をお祈りしたい。

(露口正義)

カテゴリー: 芸能   タグ: , ,   この投稿のパーマリンク

SPECIAL

アサ芸チョイス:

    デキる既婚者は使ってる「Cuddle(カドル)-既婚者専用マッチングアプリ」で異性の相談相手をつくるワザ

    Sponsored

    30〜40代、既婚。会社でも肩書が付き、責任のある仕事を担うようになった。周囲からは「落ち着いた」なんて言われる年頃だが、順調に見える既婚者ほど、仕事のプレッシャーや人間関係のストレスを感じながら、発散の場がないまま毎日を過ごしてはいないだ…

    カテゴリー: 特集|タグ: , |

    これから人気急上昇する旅行先は「カンボジア・シェムリアップ」コスパ抜群の現地事情

    2025年の旅行者の動向を予測した「トラベルトレンドレポート2025」を、世界の航空券やホテルなどを比較検索するスカイスキャナージャパン(東京都港区)が発表した。同社が保有する膨大な検索データと、日本人1000人を含む世界2万人を対象にした…

    カテゴリー: 社会|タグ: , , , |

    コレクター急増で価格高騰「セ・パ12球団プロ野球トミカ」は「つば九郎」が希少だった

    大谷翔平が「40-40」の偉業を達成してから、しばらくが経ちました。メジャーリーグで1シーズン中に40本塁打、40盗塁を達成したのは史上5人目の快挙とのこと、特に野球に詳しくない私のような人間でも、凄いことだというのはわかります。ところで、…

    カテゴリー: エンタメ|タグ: , , |

注目キーワード

人気記事

1
なんだこりゃ!岡田将生の電撃結婚を「完全スルー」した「めざましテレビ」の担当は元カノ鈴木唯アナ
2
東京ドームで観客半分の「プレミア12」にサッカーファンが「シラケる」挑発バトル
3
大谷翔平「MVP受賞映像」で「真美子夫人の妊娠説」が噴出したワケ
4
「反大谷翔平」の上原浩治に「直球質問」をぶつけたら返ってきた「絵文字」が…
5
大谷翔平「3度目のメジャーMVP」でもかなわない「凱旋帰国」の高すぎるハードルと「出禁」問題