これにはTBSも頭を抱えたことだろう。2月16日に放送された音楽番組「UTAGE! バレンタイン2日後SP~紅白愛の歌合戦~」にて、Kis-My-Ft2の宮田俊哉が槇原敬之容疑者のヒット曲「もう恋なんてしない」を歌唱したもの。
その場面は愛を歌った名曲を出演者全員で歌いつなぐ「紅白マラソンメドレー」のコーナー。他の楽曲ではすべて歌手名が表示されていたのに対し、宮田が「もう恋なんてしない」を歌った際には曲名とリリース年の1992年のみが表示されていた。
しかしテレビやラジオでは槇原容疑者が2月13日に薬物関連の疑いで逮捕されたことを受け、楽曲の使用を自粛。「ヒルナンデス」(日本テレビ系)では槇原容疑者が手掛けたテーマ曲の「LUNCH TIME WARS」を別の曲に差し替えたほどだ。それなのになぜ「UTAGE!」では、そのまま放送してしまったのだろうか。
「今回の放送は逮捕前の1月29日に収録されたもので、その時点では槇原容疑者の楽曲を何の疑いもなく使用したのは当然の話。普通なら放送前に編集でカットするものですが、運の悪いことにメドレー企画内での歌唱だったため、そこだけをカットするのは難しかったのです。しかも無理やりカットしようにも、このメドレーでは『出演者全員』と銘打っていたため宮田だけが出ないというわけにいかず、苦肉の策として槇原容疑者の名前を伏せるという形で対応したのでしょう」(テレビ誌ライター)
せめてもの救いは、歌唱を担当した宮田が何の迷いもなく、心を込めて「もう恋なんてしない」を歌い上げたことだったかもしれない。
(金田麻有)