先にも触れたが、愛人問題が持ち上がったのも2人に共通する系譜である。
「やすしには有名なところで、2番目の妻と再婚した直後から、上京した際に身の回りの世話をしてくれる〝東京妻〟と15年ほど不倫関係を続けたことが発覚しています。一方の紳助はもっと派手で、女優・渡辺典子との密会を撮られたのをはじめ、モデルやらタレントやら共演した女性たちとの噂が絶えませんでした」(ワイドショー芸能デスク)
前出・在阪テレビ局関係者が、2人の女性観を比べて言う。
「やっさんは酒が入ると〝独演会〟で、いろんな女の話もベラベラしゃべった。一時は女マネジャーとつきあっていたなんて話もありましたが、ほとんどのケースで、相手は水商売の女性でした。それも容姿がズバ抜けていいというような子は少なかった。手当たりしだいにタレントを口説いて、番組への起用をちらつかせていたという紳助とは、大きく印象が異なりますね」
とはいえ、やすしは酒気帯びのまま番組に出演したり、飲酒運転のあげく人身事故を起こしたりと不祥事を連発し、89年、ついに吉本興業から解雇を言い渡されてしまった。
紳助がヤクザとの親密交際を理由に解雇されたのは、それから22年後のことである。
その後、やすしは芸能界復帰を果たしたものの華々しい活躍をしたとは言いがたかった。92年には、「風の会」から参院選に出馬したものの落選。時を前後して90年に紳助が「サンデープロジェクト」(テレビ朝日系)の司会に抜擢され、政治というジャンルにも活動の場を広げたのとは対照的である。
吉本を「破門」になったあとの様子について、前出・新間氏が語る。
「飲んでは『クビにしやがって‥‥』と恨み節を言うことがありました。それでも口癖は『死ぬまでにもう1回、キー坊と漫才をやりたい』でしたよ」
しかし、やすしは大親分として復権することなく、96年に永眠した。
「紳助は追悼のコメントで『失礼かもしれないけど、勝て、勝て言うて、51の若さで死んだら負けちゃうかな』とも話していました。紳助も現在は55で、芸人として一度は栄華を極めている。当時を思うと感慨深いですね」(前出・ベテラン芸能記者)
前出・石川氏が言う。
「紳助は公私混同というか、息のかかったタレントばかりを番組に出したり、自分が経営する店をテレビで宣伝したりね。やっさんにはそういう商売っ気がまったくなかった。徹底的に芸人でした。自分がしたいことをして、周囲が失敗するだろうなと思うと、やっぱり失敗した。でも憎めなかったんです」
似ているようで、2人は芸人としては性質を異にしていた。しかし、全て計算どおりに行っているようだった紳助親分は、まさか終焉の早さも大親分・やすしと同じ系譜だったとは読みきれなかったことだろう。
-
-
人気記事
- 1
- 長与千種がカミングアウト「恋愛禁止」を破ったクラッシュ・ギャルズ時代「夜のリング外試合」の相手
- 2
- 日本と同じ「ずんぐり体型」アルプス山脈地帯に潜む「ヨーロッパ版ツチノコ」は猛毒を吐く
- 3
- 沖縄・那覇「夜の観光産業」に「深刻異変」せんべろ居酒屋に駆逐されたホステスの嘆き
- 4
- 段ボール箱に「Ohtani」…メジャーリーグMVP発表前に「疑惑の写真」流出の「ダメだ、こりゃ!」
- 5
- 巨人が手ぐすね引いて待つ阪神FA大山悠輔が「ファン感謝デー」に登場する「強心臓」
- 6
- 【メジャーFA戦線】大谷翔平ドジャースに「菊池雄星・佐々木朗希・菅野智之」全獲りプラン浮上
- 7
- 【おむすび】栄養士編スタートで橋本環奈に「ギャルを履き違えている」ダメ出し
- 8
- 守護神マルティネス流出でも大丈夫「プレミア12」で試した中日の「新たな候補者」
- 9
- 大声援で「翻意」した選手も…阪神FAの大山悠輔と原口文仁が「11.23ファン感謝デー」で語る言葉
- 10
- 【水面下のFA戦】阪神・大山悠輔に巨人が異例の長期契約を持ちかける「近年にない力の入れよう」
-
急上昇!話題の記事(アサジョ)
-
働く男のトレンド情報(アサ芸Biz)
-
-
最新号 / アサヒ芸能関連リンク
-
-
厳選!おもしろネタ(アサジョ)
-
最新記事
-
アーカイブ
-
美食と酒の悦楽探究(食楽web)