事件

「紳助とやすし」暴君の系譜(1)

  暴力と肉欲にまみれた、紳助親分の足跡は騒動 以降、さまざまな角度から明らかとなってきた。 しかし、暴君の野望は想像以上に果てしなかっ たようだ。さながら「非道盃」の「血風録」 は、まだまだ話が尽きないのである。

芸人として島田紳助(55)が好き放題やってきた足跡は、ある意味で伝説の芸人と符合する。のちの権力者は、その背中をどう見てきたのだろうか。今は亡き大親分・横山やすし(享年51)にとっては、天下の紳助親分といえど単なる舎弟の一人だったのである。
*
ベテラン芸能記者が言う。
「芸風で2人を比べてみると、どぎつい言葉を駆使するスタイルは一見、似ているように見えます。しかし、やすしは売れ出した頃の紳助竜助に『お前らのはチンピラ漫才や!』と格が違うということを伝えるかのように一喝したんです」
 ところが、ここで紳助がうまく切り返したという。「『やすきよの漫才はダービー。僕らには出場できないレースです。だから僕らは種目の違う障害レースで1位を狙っています』とね。もしかしたら、やすしは紳助の実力に脅威を感じて、ビビらせようとしたのかもしれない。でも、ここまで持ち上げられたら悪い気はしないでしょう」(前出・ベテラン芸能記者)
 自身は下に厳しい紳助だが、おそれおおいやすしを相手に程よい距離を取った「舎弟」となることに成功したようだ。
 口八丁で芸能界のトップへと上り詰めた、紳助らしいエピソードである。
 96年1月、やすしが急逝すると、紳助は当時を思い出すように、こんな言葉で追悼の意を述べた。
「漫才ブームの時に、漫才のことで2~3時間、議論したことがあった。それで認めてくれて、白のつなぎを買ってくれたんです。僕らには怖い以外の何者でもない人だった。雲の上の存在でした」
「白のつなぎ」は、やすしから紳助への「盃」継承だったのだろうか。
 確かに度重なる暴力ざたや愛人問題など、芸人として常識にとらわれない部分だけは確実に継承されているように見える。
 とはいえ、芸能レポーターの石川敏男氏は、2人を比較してこう評した。「やっさんには金がなかった。宵越しの金は持たない人で、あればギャンブルにつぎ込み、セスナを買ったりもしました。一方で紳助は、蓄財がうまかった。そして私利私欲に走ったんです。ここは決定的に違うと思います」
 あるいは紳助が金を貯め込み、副業に精を出すのはもしかしたら、大親分・やすしを反面教師としたからではなかっただろうか。

カテゴリー: 事件   タグ:   この投稿のパーマリンク

SPECIAL

アサ芸チョイス:

    なぜここまで差がついた!? V6・井ノ原快彦がTOKIO・国分太一に下剋上!

    33788

    昨年末のスポーツニュース番組「すぽると!」(フジテレビ系)降板に続いて、朝の情報番組「いっぷく!」(TBS系)も打ち切り決定となったTOKIOの国分太一。今月30日からは同枠で「白熱ライブ ビビット」の総合司会を務めることになり、心機一転再…

    カテゴリー: 芸能|タグ: , , , , |

    医者のはなしがよくわかる“診察室のツボ”<寒暖差アレルギー>花粉症との違いは?自律神経の乱れが原因

    332686

    風邪でもないのに、くしゃみ、鼻水が出る‥‥それは花粉症ではなく「寒暖差アレルギー」かもしれない。これは約7度以上の気温差が刺激となって引き起こされるアレルギー症状。「アレルギー」の名は付くが、花粉やハウスダスト、食品など特定のアレルゲンが引…

    カテゴリー: 社会|タグ: , , , , , |

    医者のはなしがよくわかる“診察室のツボ”<花粉症>効果が出るのは1~2週間後 早めにステロイド点鼻薬を!

    332096

    花粉の季節が近づいてきた。今年のスギ・ヒノキ花粉の飛散量は全国的に要注意レベルとなることが予測されている。「花粉症」は、花粉の飛散が本格的に始まる前に対策を打ち、症状の緩和に努めることがポイントだ。というのも、薬の効果が出始めるまでには一定…

    カテゴリー: 社会|タグ: , , , , |

注目キーワード

人気記事

1
上原浩治の言う通りだった!「佐々木朗希メジャーではダメ」な大荒れ投球と降板後の態度
2
巨人・坂本勇人「2億4000万円申告漏れ」発覚で「もう代役・中山礼都の成長に期待するしかない」
3
フジテレビ第三者委員会の「ヒアリングを拒否」した「中居正広と懇意のタレントU氏」の素性
4
3連覇どころかまさかのJ2転落が!ヴィッセル神戸の「目玉補強失敗」悲しい舞台裏
5
巨人「甲斐拓也にあって大城卓三にないもの」高木豊がズバリ指摘した「投手へのリアクション」