新型コロナウイルスの感染防止でディズニーランドまでもが閉園を決定する中、ライブを中止したくてもできないのが運営規模の小さなライブアイドルだという。
「メジャーレーベルや大手事務所に所属するアイドルでは、このタイミングでライブやCD発売イベントを続々と中止にしています。しかし日々の特典会で得る収益に頼るライブアイドルでは、主催イベントの中止や長期の活動自粛は死活問題にすらなりかねません。そのため運営側ではファンに対して手指の消毒やマスク着用を呼び掛けていますが、マスク非着用のファンを入場禁止にすることは難しく、対応に苦慮しているのが現状です」(アイドル誌ライター)
アイドルとファンが接する特典会では「アイドルはマスク着用」「握手などの接触は禁止」といった方針を打ち出すグループも少なくない。しかしマスク姿のアイドルと一緒にチェキを撮っても物足りないのは致し方なく、ファン離れが懸念されるところだ。その対策として一部のアイドルグループでは、マスクを着用するファンに対する優遇策を打ち出すことで引き留めを図っているという。
「昨年のTIF2019にも出演した『マリオネッ。』では、2月28日に開催する主催イベントの入場特典として、マスク着用のファンに特典券1枚をプレゼントする方針を発表。アイドルヲタの間で拡散されており、このアイデアに追随するグループも出てきそうです。ほかにはファンがマスクを着用している場合にのみ、アイドルがチェキ撮影の際にマスクを外すといった方式を導入するグループも。ともあれ今回の新コロナウイルス騒ぎを巡っては、ファンの間でも《アイドルの灯を消すな!》との思いが強く、手指消毒やマスク着用を徹底したうえで特典会に臨むという意識が広まっているようです」(前出・アイドル誌ライター)
全国的にライブイベントが休止になれば、小規模なライブハウスといった会場側が経営難に陥る悪循環も懸念されている。そういった会場やグループを支えようというファンの熱意が、より一層の対策強化につながっているようだ。
(金田麻有)