コロナ禍が、またもや大型イベントを中止においやった。10月2~4日に予定されていた世界最大のアイドルフェス「TOKYO IDOL FESTIVAL 2020」(TIF2020)が7月30日、開催中止とオンライン形式での開催を発表したのである。
「フジテレビが主催する『TIF』は2010年にスタートした老舗のアイドルフェスで、8万人超の動員は全音楽フェスを通してもベストテンに入るという国内有数の規模を誇ります。会期まではまだ2カ月以上ありますが、チケットを発売してからの中止では混乱が広がるばかりなので、早めの中止決断は正解でしょうね」(アイドル誌ライター)
ファンはもちろん出演アイドルも開催中止を残念がっているが、中でも悔やみきれないのがTIFへの出演権を賭けた「全国選抜LIVE」を争い、みごと勝ち抜いた7組のライブアイドルたちだろう。
TIF側では「全国選抜LIVE」の各地区優勝者に対し、「次回開催のTIFの出演権を授与」という救済措置を発表。オンライン形式で開催される「TIFオンライン2020」にも出演できるということで、最大限の補償を行った形だ。それでも今回のTIF開催中止で、今後の人生設計に影響が出かねないケースもあるというのだ。
「次回のTIFに出演が確約されたということは、見方を変えれば来年の夏に予定されるであろう『TIF2021』までアイドルを続けている必要が生まれたわけです。しかしアイドルの世界は入れ替わりが激しく、進学や就職を理由に卒業するケースが多いほか、そもそもグループ自体が様々な理由から解散してしまうことも。それに10代が中心の現役アイドルにとっての1年は、大人にとっての1年よりもはるかに長いもの。1年先のことなんて想像もつかなかったりしますから、《来年の夏まで辞められない!》ことが相当なプレッシャーになるメンバーもいることでしょう」(前出・アイドル誌ライター)
ともあれ来年夏には完全な形で「TIF2021」が開催できる世の中になっていてもらいたいものだ。
(金田麻有)