芸能

志村けん、こだわり続けた「テレビのお笑い」と冠番組への「姿勢」

 お笑いタレントの志村けんさんが、3月29日午後11時10分、新型コロナウイルスによる肺炎のため、東京都内の病院で亡くなっていたことがわかった。享年70。

 所属事務所によると、志村さんは20日に病院に搬送され、重度の肺炎と診断。21日から人工呼吸器などを付けたが、意識が戻ることはないまま、最期の時を迎えてしまったとのこと。

「17日に発症してから、わずか12日。直前まで番組収録にも参加し、元気な姿を見せていただけに関係者もショックは大きい。テレビでのコントにこだわり続け、他の大物芸人がお笑い以外の仕事にも手を広げ、また不動産投資や飲食業などの副業にも積極的になっていく中、志村さんは一人、テレビでのお笑い、バラエティ番組にこだわりつづけてきました。そんな真摯な姿勢が、今も多くの若手芸人に尊敬されていたし、業界からの厚い信頼にもつながっていました」(放送作家)

 志村さんの死で、一気にコロナへの社会不安が広がりそうだが、テレビ界も大きな混乱をきたすことは間違いない。

「今も、『天才!志村どうぶつ園』(日本テレビ系)、『志村でナイト』(フジテレビ系)の2本のレギュラー番組がありましたからね。自分の冠のついた番組であっても、“置き物状態”でほとんど仕事をしない大物も多い一方、どちらの番組も志村さんの働きが大きく、その存在無しには成り立ちません」(テレビ雑誌記者)

 不定期放送ながら、今も根強い人気があった「志村けんのバカ殿様」「志村けんのだいじょうぶだぁ」(いずれもフジテレビ系)もどうなるのか?

「志村さんは、この数年、息子のように可愛がっていた千鳥の大悟にバカ殿を継がせようとしていたという話もありますが、さすがにすぐにとはいかないでしょうね」(前出・放送作家)

 あまりに寂しい。

(露口正義) 

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