タレントの坂上忍が4月6日放送の「バイキング」(フジテレビ系)に出演し、新型コロナウイルスの感染拡大が続く一方で、PCR検査をなかなか受けることができない現状について憂慮していた。
新型コロナで陽性反応が出たお笑いトリオ・森三中の黒沢かずこに関し、メンバー・大島美幸の夫で放送作家の鈴木おさむ氏は自身のインスタグラムアカウント上で、黒沢が最初の発熱発覚後にコロナへの感染を疑い、みずから保健所へ検査の依頼をしたが断られたようだと告白。周囲に迷惑はかけられないとの想いから、〈いくつめかの病院で、頼み込んで頼み込んで頼み込んで、ようやく検査してもらえました。やっとです〉と経緯を説明し、今回のコロナ禍で“最も怖いこと“として「検査してもらえない」点を挙げた。
コロナへの感染を疑うすべての人々にPCR検査を実施してしまえば、最も懸念すべき医療崩壊を招く可能性もあり、物理的にも非常に困難とされているが、これについて坂上は「黒沢さんでさえ、頼んで、頼んで、やっとPCR検査を受けられる。9000件の検査が受けられるなんて、まやかしなんだよ」とコメント。政府の発表する1日あたりの可能検査数と実態には大きな差があるのではないかとの見解を示している。
「確かに坂上や鈴木の指摘する通り、いつでも誰にでもPCR検査を施すというのは非現実的で、9000件という数字にも疑問の余地があります。しかし、それよりも世間からの怒りを集めたのは、坂上による『黒沢さんでさえ』との表現でした。一般人と同様に黒沢もPCR検査をなかなか受けられなかったという事実に驚きを感じているように見え、まるで“黒沢が優遇されるべき立場“であるかのような印象を与えたのか、ネットでは『“黒沢さんでさえ“っていったいどういう意味なんですか? 芸能人だと何か変わるんでしょうか? なにか勘違いされてませんか』『この表現には少し違和感を感じるが。特別扱いを受けられる芸能人ですらって意味で使ってるのか?』『黒沢さんでさえ? 彼女は政府要人か何かでしょうか』などと批判的なコメントが大半に。もちろん坂上は“芸能人を優先して検査させろ“とは思っていないのでしょうが、今回の表現では誤解を招いたとしても仕方がないかもしれません。とりわけ今の時期はコロナに関する報道に対して、世間はかなりナーバスになっていますから」(テレビ誌ライター)
芸能人であろうとも、一般人であろうとも、体調に異変を感じれば、我先にと検査を受けたいのは皆同じ。医療現場に許容を超える人数が押し寄せることでのパニックや二次的な弊害を緩和するためにも、黒沢のケースも参考にしながら、冷静さを保ちつつ行動することが賢明だろう。
(木村慎吾)