現役スケーターでありながらカラダを許し、ソチ五輪で「ナマでも金」を目指すという安藤の目論見は、先のアイスショーでの選曲が歌手AIのナマ歌唱による「ママへ」というタイトルだったことでもわかる。前出・テレ朝関係者は曲決定までの顛末を次のように説明した。
「華々しい復帰を画策したテレ朝は松任谷由実に楽曲提供を依頼したが、『スケジュール的に仮歌までしか間に合わない』と辞退された。人気デュオCHAGE and ASKAも候補にあがりましたが、ASKAの体調不良(一過性脳虚血症と診断)により、これもNGに。さらには、Miwaという女性シンガーの名前も出たものの多忙により、最終的にAIに打診。『ママへ』が制作されました」
こうして大いに話題を集め、アイスショーは成功裏に終わった。
だが、「仕掛け」はもちろん、これで終わったわけではない。安藤は「報道ステーション」のインタビューで今季限りでの引退を明言したが、大手広告代理店も参入しての、大がかりな「引退プロジェクト」が用意されているというのだ。前出・テレ朝関係者が言う。
「安藤サイドは、引退後の身の振り方をかなり気にしていた。そこでテレ朝と、その後の支援について話し合いが持たれました。テレ朝と広告代理店が提案したのは、引退セレモニーとそれに合わせた特番制作、テレ朝のスポーツ番組で解説をするというもの。そして目玉となるのは、引退記念の暴露本出版でした」
引退といえば、ライバル浅田真央も、今季終了後の引退を示唆するコメントをしている。2人同時引退となれば、話題争いで負けるわけにはいかないのだ。
暴露本計画を巡っては複数の出版社が候補として浮上しているが、アスリートと関係の深い出版関係者によれば、その中身は次のようになるという。
「出産インタビューでは話さなかった、女児の本当の父親の名前も初めて明かすほか、子供を産むまでの葛藤、コーチ兼恋人だったニコライ・モロゾフ氏との交際についても語られるということです。安藤自身は『ニコライとの件はいまさらまったく気にしていない。もう過去の話だから』と周囲に語り、サバサバしている様子ですよ」
モロゾフ氏だ、いや、同棲していたプロスケーター・南里康晴(27)だ、と論議を呼んだ「父親問題」に終止符が打たれるのだ。インタビューで父親の名前が出なかったカラクリは、暴露本出版まで「秘密」を取っておいて話題性を大きくしようという「引退商法」のためだったのである。出版関係者が続ける。
「さらには、安藤が8歳の時に事故死した父親のことや家庭環境など、これまでほとんど語られていないプライベートも明かすのではないかと見られています」
長いブランクからの復活を遂げた安藤が奇跡のソチ五輪出場を果たせば、引退プロジェクト、そして暴露本出版は思惑どおりの大成功を収めるかもしれない。