知名度や好感度を上げるため、ブームに便乗するのは芸能人の常套手段。しかし、一歩乗り方を間違えると、そこから転落した時の痛手は大きい。
闇営業問題で活動を休止していたロンドンブーツ1号2号の田村亮、雨上がり決死隊・宮迫博之の活動再開に便乗して復帰を宣言したものの、いまだテレビで見ることがないチュートリアル・徳井義実(45)。芸能記者の松本佳子氏に彼の置かれた現状を聞いた。
「芸人仲間やテレビ局スタッフから人望があり、復帰を望む人は多いですが、いかんせん税金滞納は庶民の敵というイメージが強く、視聴者が許さない。スポンサーとの関係もあり、地上波での復帰はずっと先になりそうです」
後輩へのパワハラで3月に所属事務所を退社したTKO・木下隆行(48)の前途も多難だ。江頭2:50、カジサックなどの芸人ユーチューバー人気に便乗して人気回復を狙ったが、いくつかの企画動画が公開される中、最も再生回数が多いのはパワハラの謝罪動画というありさま。この動画から松本氏は「パワハラ芸人というイメージがついてしまった」と危ぶむ。
「木下のような中堅芸人が公開する動画には、先輩を盛り上げようと同じ事務所の後輩芸人がたくさん登場するのが通常ですが、この動画にはほとんど出てきません。後輩芸人も、彼にはツッコミを入れられない状況になっています」
どうやら総スカン状態のようだ。
便乗といえば、ママタレブームに乗り損ねた、元フジテレビのフリーアナウンサー・大島由香里(36)も似たり寄ったり。フィギュアスケーターの小塚崇彦(31)と離婚後はママタレとして活動中だが、3月に出演した情報番組で「子供のおなかが空いた時のために、作ったチャーハンを冷凍しておくんです」と賢い主婦をアピールしてみせた。ところが、市販の冷凍チャーハンを袋に詰めかえただけなのが判明。この騒動には関係者もあきれ顔だ。
「チャーハンなんて冷や御飯と余った野菜で作れるのだから、作り置きを冷凍保存するほうが面倒。女性スタッフからアドバイスをもらえば、こんな騒動は起こらなかったのに。そもそも小塚との結婚やフジ退社も周囲から反対されたのに、彼女は押し切った。他人のアドバイスを参考にしていれば、いい人生を送れたでしょうに」(松本氏)
また、人気作品とのコラボで失敗するパターンも。男女3人組の音楽ユニット・いきものがかりだ。NHK紅白歌合戦に何度も出場して日本音楽界の頂点に立ったものの、最近は鳴かず飛ばず。起死回生とばかりにツイッターで話題となった4コマ漫画「100日後に死ぬワニ」との楽曲コラボ企画を展開した。
ところが、感動の最終回アップ直後に発表された「100日後に死ぬワニ」のグッズ販売やアニメ映画化決定といった、あからさまな商業展開に「感動を返せ!」と怒りコメントが殺到。いきものがかりの企画も、あわせてネット上で大バッシングされるハメに。
「このユニットは3人の素朴な雰囲気が売りでしたが、17年にメンバーの1人が女性2人を自宅にお持ち帰り。その様子を写真誌に撮られてイメージダウンしてしまった。なんとか回復を狙ったのでしょうが、大失敗でしたね」(音楽関係者)
杉村太蔵、宮崎謙介・金子恵美夫妻など、元議員コメンテーターブームに乗って昼の情報番組「バイキング」(フジテレビ系)に登場した豊田真由子元議員(45)は、秘書への「このハゲ~!」暴言で一躍有名になった人物。起死回生を狙ったテレビ出演だったが、東国原英夫やブラックマヨネーズ・小杉竜一が発言するたび「このハゲのコメントはいかがですか?」とMCの坂上忍にイジられる結果に。
「衆院選で落選するほどのことをしたのだから、イジられるのはしかたがない。しかし、『このハゲ~!』動画をいちばん繰り返し放送した『バイキング』のオファーを受けて出演する神経の図太さはすごい。元厚労省の役人で、視聴者が今最も関心を抱いているコロナ関連に関するコメントも的確だったし、ひょっとすると今後、コメンテーターとして活躍するかもしれません」(松本氏)
バラエティー番組のひな壇からツッコミを入れる豊田氏の姿が近いうちに見られるかもしれない。