今なお放送中で、大人から子どもまで楽しめる1話完結型の人気アニメ番組といえば、何を浮かべるだろうか?しかも漫画連載が昭和からスタートしている名作と言えば、筆者の頭に浮かぶのは、「ドラえもん」、「サザエさん」「ちびまる子ちゃん」の3作品である。
漫画連載開始順に並べると、「サザエさん」(作・長谷川町子)1946年(昭和21年)~、「ドラえもん」(作・藤子・F・不二雄)が1969年(昭和44年)~、〈ちびまる子ちゃん〉(作者:さくらももこ)1986年(昭和61年)~となる。いずれも原作者は故人だが、遺志は作品を通して脈々と受け継がれていると言えるだろう。
いずれもギャグ漫画だが、もちろんテイストは三者三様。「ドラえもん」はSFで夢のある話に仕上げ、「サザエさん」は古き良き昭和の時代の家族像を中心にほのぼのと描き、「ちびまる子ちゃん」は、「サザエさん」的な要素に加えて当時のスーパーアイドル西城秀樹を登場させるなど流行りを抽出して、お茶の間に懐かしさを提供している。
そんな「ちびまる子ちゃん」の中で、タイムカプセルが登場する回があった。お話の内容は、タイムカプセルにまつわる友情のすれ違いと、熱い絆をすがすがしく描いた感動の名作…とネタバレしない程度に明かすにとどめるが、「ギャグ漫画で友情を描いて、ここまで感動させるか!」とお笑いコンビ・サバンナの高橋茂雄はみずからのYouTubeチャンネル〈サバンナ高橋/しげおチャンネル〉、4月27日投稿〈【感動】ちびまる子ちゃんのめっちゃ泣ける神回「タイムカプセル」〉の中で絶賛したほどだ。
タイムカプセルもまた、70年の大阪万博で登場して以来、学校でタイムカプセルを埋める習慣がついたといわれているが、これも昭和発祥の品だ。
「ちびまる子ちゃん」は、90年1月7日にフジテレビ系で放送が始まり、今年20年目を迎えた。途中3年程度の放送休止を挟みつつも、日曜夜6時の顔としてお茶の間に定着している。家族そろって安心して見ていられる数少ない作品の1つである。
(ユーチューブライター・所ひで)