異例の形での開催でも、ファンには朗報か。6月15日、モーニング娘。‘20などHello! Projectのアイドルグループが所属するアップフロントプロモーションが、7月から予定されている「ハロー!プロジェクト・コンサート」の内容について発表した。
これは通称“夏のハロコン”と呼ばれるハロプロアイドルが総出演する豪華なコンサート。未発表の新曲披露や期間限定でグループをごちゃ混ぜにした「シャッフルユニット」を結成し先輩グループの曲を歌うなど、ハロプロの今と懐かしさを盛り込んだ夏の風物詩となっている。
ただし、今年に限っては、例年と勝手が違うようで、
「メンバーがそれぞれソロで、ハロプロの楽曲ではないJ-POPを中心としたバラード曲のカバーを歌う計画でした。新型コロナウイルス感染症の影響から、会場内での密封・密集・密接の3密を避けるための判断のようです。バラード曲のカバーで縛るのも、ファンからの『コール』や『PPPH(ヲタ芸の一種)』をさせないためのもの。ハロプロの曲だと、つい反射的に声を出しかねないですからね。もちろんファンたちにはマスク着用と常時着席が義務付けられます」(アイドルウォッチャー)
前代未聞の状況に、ハロプロのOGメンバーである真野恵里菜も自身のツイッターで<ハロプロの曲をやらないハロコン?>と率直な驚きの心境をツイートしていた。さながら、大ホールでのカラオケ鑑賞会になりそうではあるが、ファンからは<ハロプロの歌を歌わないハロコンなんて今後ある分からないし行ってみたいな><誰がなんて曲を歌うのだろうと考えていたらめっちゃ楽しみになってきた>と思いのほかSNS上では好意的な反応が目立っていた。
「誰がどの曲を歌うのかは明らかになっていませんが、SNS上にはメンバーに歌ってほしい曲をリクエストする投稿が上がり始めています。コロナ禍で3月からコンサートなどのイベントが軒並み中止になりました。そんな中でのコンサート開催の発表なのでファンたちは興奮を隠しきれないのでしょう」(前出・アイドルウォッチャー)
なお、5月25日に政府が発表した「段階的緩和の目安」が当公演にも適用されることになる。今後の感染状況にもよるが、公演初日の7月11日には「5000人または、収容人数の50%以下」の数の小さいほうが入場者数の限度。会場となる中野サンプラザ(東京)の最大キャパは、およそ2200席。単純計算で半分のおよそ1100席となる見込みだが─。
「確実にプレミアチケットになるので、転売屋が現れないかが不安です。ふだんから、定価1万円弱のチケットが数倍の値段で取引されることも少なくありません。先日、プロ野球でシーズンシートを転売した人が逮捕されていましたが、事務所の運営側が対策を検討しないかぎり転売ヤーの収入源になりかねませんよ」(前出・アイドルウォッチャー)
ファンと事務所それぞれに、ウィズコロナ時代の行動が求められる。異例のハロコンがアイドルイベントの試金石となりそうだ。