芸能

「追い風」だけじゃない!多部未華子「わたナギ」初回が同枠最高発進の“勝因”

 7月7日スタートの多部未華子主演連続ドラマ「私の家政夫ナギサさん」(TBS系)の平均視聴率が14.2%(ビデオリサーチ調べ 関東地区)をマークした。

 同ドラマは2014年4月にスタートした「火曜ドラマ」枠の新番組。これまでの初回最高視聴率は、17年7月クールの「カンナさーん!」の12.0%で、大幅アップの新記録更新となった。勝因は時ならぬ追い風にありそうだ。

「4月14日の放送開始予定だったが、新型コロナの影響で収録がストップ。約3カ月遅れのスタートとなった。新番組が放送できない期間にこれまで高視聴率を記録した人気ドラマの特別編を2本放送したところ、お茶の間の話題をさらい、どちらも好視聴率を記録。1月クールの上白石萌音主演の胸キュンドラマ『恋はつづくよどこまでも』からの『恋つづ特別編』、新垣結衣主演のムズキュンドラマ『逃げるは恥だが役に立つ特別編』からの『私の家政夫ナギサさん』へのバトンタッチと、みごとな追い風が吹いた状態に。コロナ禍で巣ごもりを余儀なくされてきた人々がドラマの楽しさにふれ、おもしろさにハマリ、視聴習慣がついてしまった結果では」(テレビ誌記者)

 同枠はF1層(20-34歳の女性)、F2層(35-49歳の女性)視聴者をターゲットに、女性を主人公にすえ、恋愛や仕事などをテーマにしたライトコメディー仕立て。週の前半の火曜の夜に、明るく笑い飛ばせる内容が、まんまと成功を収めた形だ。

 原作は、WEBコミック「家政夫のナギサさん」(著者:四ツ原フリコ)。仕事はデキるが、恋は苦手なアラサー女子(多部未華子)は、料理も掃除も洗濯もダメダメな家事“不出来”女。見かねた妹が、おじさん家政夫を派遣してくれた。家事を完璧にこなし、家政夫の仕事に誇りを持つプロフェッショナルな生き方に触れ、徐々に変わっていく姿を描く。

「ロバート・デ・ニーロ、アン・ハサウェイ主演の米映画『マイ・インターン』に似た設定。仕事一途の不器用女子が酸いも甘いも噛み分けたおじさんの深い包容力に癒やされていくというパターン。日頃お仕事頑張り過ぎ女子にはこのうえない安らぎをあたえてくれそうで、おじキュンドラマとして当たりそう」(芸能ライター)

 篠原涼子主演の連続ドラマ「ハケンの品格」(日本テレビ系)の7月4日放送の第4話平均視聴率は12.7%(ビデオリサーチ調べ 関東地区)で、早くも抜いた。残るは初回17.0%を記録、7月9日放送の第4話で14.4%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録した木村拓哉主演連続ドラマ「BG~身辺警護人~」(テレビ朝日系)が立ちはだかる。ただし、BGは、全7話で放送は7月30日まで。追い抜く可能性は十分にありそうだ。

(塩勢知央)

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