中断で各所から「コロナが憎い」との声が上がっていたNHK朝ドラ「エール」。背景には制作側の「高視聴率キープ中なのに」という思惑もあれば、早く続きを見たいファンの純粋な思いもあった。が、誰より嘆いたのは二階堂ふみに魅せられた視聴者だったはずだ。
しかし、9月14日についに「エール」が再開された。今こそ、二階堂の健全なストーリーでも男をトリコにする「妖艶魔力」の源泉に迫ろう。
本来、朝ドラに艶っぽささを感じることはない、と前置きしつつ「当代きっての若手フェロモン女優が新妻を演じているだけに、あからさまな演出やシーンがなくても、表情やセリフのやり取りだけで、思わずドキッとさせられることがあります」と、話すのは芸能ライターの竹下光氏。竹下氏を「エール」の二階堂が、ドキッとさせている。
とはいえ、このドラマは「栄冠は君に輝く」などで知られる昭和を代表する作曲家の古関裕而氏と妻の金子さんをモデルに描いた物語。窪田正孝が主人公・古山裕一を演じ、その妻である音役を二階堂が務めている。歌手を目指しながら弱気な夫を支える勝ち気な女性が二階堂の役どころで、夫婦が手を取り合い、ともに成長していくストーリー。健全すぎるほど生真面目な内容だ。どこに色香を感じるのか。
「例えば、仕事を終えて帰宅した夫に『御飯にする? お風呂にする?』と駆け寄る時の視線。これが生々しくて、ご近所さんの喫茶店店主役の仲里依紗(30)から『月のものはきている?』と聞かれて、妊娠が発覚するシーンなんかを合わせ見てしまうと、『やはりナマでヤッていたんだ』と、ついつい想像させられてしまうんです」(竹下氏)
それも、二階堂が演じた過去のベッドシーンのせいだろう。昨年9月に公開された映画「人間失格 太宰治と3人の女たち」(松竹)では、共演した宮沢りえや沢尻エリカを押しのけて、二階堂はただひとり「完脱ぎ」してみせた。
しかも、寝ても形が崩れない張りのある推定Dカップの美バストや小豆色の先端部分を披露しただけではない。太宰を演じる小栗旬の愛撫に、二階堂は身をよじらせて嗚咽を上げる妖艶な姿までみせたのだ。
思えば、18歳にして“父”との濃厚な濡れ場を見せた「私の男」(日活)。2年後には「蜜のあわれ」(ファントム・フィルム)で、老作家を魅了する小悪魔な少女を演じている。そして、独身時代は「抱かれたい男No.1」の福山雅治を相手に腰をくねらせながら恍惚の表情を浮かべる「SCOOP!」(東宝)。続いて、初めて全脱ぎを披露した「リバーズ・エッジ」(キノフィルムズ/木下グループ)と、二階堂の話題作はあり余る性的興奮とともにあった。
朝ドラでの健気な新妻役であっても、あふれだす艶っぽさは抑えきれないのだ。芸能ジャーナリストの佐々木博之氏も相づちを打つが、佐々木氏によれば、どうしても過去のベッドシーンの印象から「バストに注目が集まりがち」としながらも、「母性を感じさせる」肉感的なちょっと大きめのヒップも魅力的だという。さらに、「朝ドラでは和装と洋装、どちらの衣装でもヒップの形がうかがえる場面があります」とも指摘して、オヤジ世代には胸よりもヒップが好きという人が多いために「それが人気の秘訣になっているのではないでしょうか」と、分析するのである。