10月30日に公開された北村匠海主演の映画「とんかつDJアゲ太郎」。
原案をイーピャオ氏、作画を小山ゆうじろう氏が手掛けた人気ギャグ漫画を原作として“新進気鋭の天才”と呼ばれる二宮健監督が実写化を手掛け、大きな期待を集めていた同作だが、たび重なる「出演者の不祥事」に見舞われている。
今年9月、DJオイリー役を務めた伊勢谷友介被告が法律違反の薬物を巡る取締法違反の容疑で警視庁に逮捕されたのみならず、10月28日には屋敷蔵人役の伊藤健太郎容疑者がひき逃げによる道路交通法違反の疑いで逮捕。
主要キャスト2名が逮捕される前代未聞の事態となった。
「もっと早い時期に両者の事件が起きていたら代役を立てて再撮影していたのは間違いない。慣例からすれば『公開見送り』も十分あり得ました」と語るのは映画関係者だ。続けてもらおう。
「とりわけ伊藤の逮捕に関しては封切り2日前のタイミングだったことで、公開の可否を検討する時間すらなかったのが実情でしょう」
これまでも人気俳優に不祥事が報じられるたびに「作品を公開すべきか否か」が議論されているが、同関係者は「今後、今作の対応が『映画業界の新ルール』として確立されるかもしれません」と指摘する。
そのルールとは。
「『主演以外の不祥事なら代役も立てずに公開する』というルールです。もっとも伊藤が主演を務め11月6日に公開される『十二単衣を着た悪魔』も予定通り公開されるとのこと、これには業界内から『甘すぎる対応では』との否定的な声も出ています」(前出・映画関係者)
まだまだ議論が続きそうだ。
(山倉卓)