主に広島東洋カープで活躍した、元プロ野球選手の川口和久氏。巨人キラーでも知られ、最多奪三振を3度獲得している、実力派左腕だった。
その川口氏が、FAで巨人に移籍したのは1995年のこと。プレースタイルを知られていないパ・リーグの西武ライオンズ移籍も検討された中、川口氏が神様だと崇めていた、当時、巨人の監督だった長嶋茂雄氏の電話での鶴の一声が川口氏の心を大きく揺さぶったようだ。
元フジテレビアナウンサーで、現在フリーアナの田中大貴のYouTubeチャンネル〈田中大貴のアスリートチャンネル【アスチャン】〉に川口氏が出演、FA当時を振り返り、長嶋監督が川口氏獲得に乗り出した「真意」も明かされた。
12月12日投稿の《【大暴露】あの長嶋茂雄から突然の電話!熱烈オファーで明らかになったFAの天国と地獄!〈元巨人・元カープ・川口和久・プロ野球ニュース〉》がそれだ。
「川口君、FAしたの?そう…じゃあ、明日待ってるね」
これが長嶋監督からの電話での一声だったそうだ。長嶋監督の側近からあらためて電話を受け、後日、東京のホテルに向かい、川口氏は長嶋監督と面会することになった。以後、こんなやり取りが…。
長嶋監督「君は巨人に(通算)何勝してるんだ?」
川口氏「34勝です」
長嶋監督「去年は(巨人から)いくつ勝ったの?」
川口氏「4勝です」
長嶋監督「そうか、4敗減るのか」
…と、川口氏の入団の意思も確認することなく、来シーズンの星勘定に頭がまわっていたと長嶋監督らしいエピソードを語り、川口氏はスタジオの笑いを誘ったのだった。
もっとも、94年に日本一に輝いた巨人だが、川口氏獲得の95年には3位に甘んじている。さすがのミスターもこの時ばかりは少々気が急いていたのかもしれない…!?
(ユーチューブライター・所ひで)