主に巨人で活躍した仁志敏久氏。背番号は原辰徳氏の「8」を与えられ、その意思を継いでか、入団1年目から109安打を放ち、巨人の野手では原氏以来15年ぶりの新人賞に輝き、以後6年連続で100本以上の安打を記録する活躍ぶりで、長嶋茂雄第2次政権において「巨人の1番打者」を印象付けた感がある。
そんな仁志氏が、お笑いタレントのレッド吉田らが司会を務めるYouTubeチャンネル〈こちら野球放送席~イージーパイ~〉に出演、9月11日投稿〈【仁志敏久】最強の一番打者理論!プロとアマチュアで違う一番打者の役割【読売ジャイアンツ】〉で、長嶋監督(当時)の独特な指導法について明かした。
バッティングの調子が落ちてくると素振りを見てもらい、長嶋監督から指導を受けることもあったと振り返る仁志氏、吉田から「どんなふうに指導受けてたんですか?」と問われると仁志氏は「みなさんが知ってる通りですよ、ビュンとかバンとか」と吉田の笑いを誘った。
しかし、「それが一番わかりやすいんですよ。ここでビュンとか、ここでバンとか言ってもらったほうが型にはめなくて済むんですよ」と、意外な発言の仁志氏。「こういうカタチ」といった細かい指導は、そのカタチをマネする以外なくなるが、「こういう感じ」とフィーリングで伝えると一度頭で考え、自分の中にそのテイストを取り入れることができるので有効だと、ヘタな個人的な理論は必要ないと持論を展開したのだ。
理論的に説明するのが苦手なのでは…と勝手な先入観を作っていたが、今回の仁志氏の発言により、長嶋監督がより深い指導者であったことが理解できた気がした。
今後も、様々な場面で、長嶋監督の教えついて明かしてもらいたいものだ。
(ユーチューブライター・所ひで)