“昭和の怪物”と称された元プロ野球選手の江川卓氏。1978年、ドラフト1位で巨人に入団。単にスピードのみならず、その球威、球のキレは誰もが認めるところで、球界一の呼び声も高い投手だった。
1980年と81年には最多勝利のタイトルに輝いており、2年連続はセ・リーグ最長タイ記録でもあると共に、故・金田正一氏、平松政次氏らと並ぶ快挙であった。名球会入りも難なく達するものと思われた江川氏だが、87年に13勝をあげながらも引退。右肩痛も限界だったと記者会見で語り、通算135勝で巨人のユニフォームを脱いでいる。
そんな江川氏に対して、実は300勝していてもおかしくない投手だったと檄を飛ばす人物がいた。
その人物とはNPB唯一の400勝投手・金田氏。名球会が運営する公式YouTubeチャンネルで2月19日に投稿された「日本プロ野球名球会チャンネル」での平松氏と元中日監督の谷繁元信氏の対談動画では、平松氏が昨今の選手の練習量が少ないのではないかと持論を展開。さらに、「江川は…金田さんが凄いことを言ったんですよ」と口火を切り、「江川に対して巨人は毒を盛っている」と口にしていたのだとか。つまりは、江川にケガを負わせてはいけないと練習を強制しなかったことに金田氏は不満を唱えていたそうで、「江川が金田さん並に練習やったら三百何十勝してますよ」と平松氏も同調の構えを見せたのだった。
練習した選手ほど長年活躍しているとも語られたが、それが原因で余儀なく早期引退を迫られる選手もいるだろう。時代とともに考えは変わっていくものかもしれないが、果たして正解はどちらなのか。(ユーチューブライター・所ひで)