2度目の緊急事態宣言によって新たなロケができず、テレビ業界は苦しい状況に追い込まれている。特に旅番組への影響は大きい。テレビ東京の「土曜スペシャル」や「水バラ」など旅番組は、過去の回を特別編として放送し、なんとかしのいでいる状態だ。
「出演者をスタジオに呼びVTRを観ながら旅を振り返るというスタイルです。未公開映像もあり、1度観た人でも新鮮な気持ちで楽しめるため人気ですね。よくわからない新企画を放送するぐらいなら、こちらのほうがいいという視聴者もいるようです」(テレビ誌ライター)
テレ東旅企画の中でも、特別編がいくつも放送されているのが「千原ジュニアのタクシー乗り継ぎ旅」。同企画は千原ジュニアとゲストがタクシーを乗り継いで目的地を目指す旅。これまでに古舘伊知郎、貴乃花、EXILEの松本利夫、小池徹平がゲストの回が特別編として放送されている。
「放送されていない回のほうが少ないぐらいで、DJ KOOや蛭子能収がゲストの第1回、ベッキー、浅野ゆう子がゲストの第2回、そして杉本哲太がゲストの第7回のみなんです。第1回は蛭子さん、第2回はベッキーと現在はスタジオに呼ぶのが難しいゲストがいるので、特別編が放送されないのでしょう。では、杉本哲太はなぜかという疑問が湧いてきます」(前出・テレビ誌ライター)
実は千原と杉本の間には約20年にもおよぶ確執があった。ジュニアは98年公開の映画「ポルノスター」に出演。杉本が演じるヤクザの組長をナイフでめった刺しにする若者を演じた。この時、ジュニアは監督から杉本にあいさつをしないよう言われたといい、理由は緊張感を出すため。しかし、それを知らない杉本は挨拶を無視したジュニアに激怒。以降、共演NGになった。
「そこで和解のために番組が一肌脱ぎました。2人に旅をさせることで誤解を解こうとしたんです。番組の最後に杉本はジュニアを許したとの発言をしたんですが、本心は違ったのかもしれません。今でもジュニアを許せず、特別編の収録は渋っているのではないかとファンは考えています」(前出・テレビ誌ライター)
番組のラストでジュニアを許すかと聞かれた杉本は許すと話している。だが、旅の途中で聞かれた時は無言だった。許しているように見えて、本心は違うのかもしれない?