タレントの上沼恵美子が、5月23日放送の「上沼・高田のクギズケ!」(読売テレビ)に出演。4月3日に77歳で亡くなった俳優・田村正和さんの思い出を語った。
40年前、大阪・新歌舞伎座の舞台で田村さんと共演した上沼。「そのときの年齢を考えると、37歳で座長をされてた。(イメージは)もうそのまま。37歳から亡くなられるまで、あのまんま。ほんとにきれいな妖精のような方でした」と印象を語り、舞台上では「セリで上がってくるの。ライトが当たると会場が『はぁー』っていうの。『田村さん!』とか『キャー!』じゃなくて。これは何かと言うと、きれいだ、美しいというため息です。私、客席からちょっと観させていただいたとき、本当にきれいでした」と振り返った。
さらに大阪・ミナミのスナックを借り切って開催された中日(なかび)の打ち上げでのエピソードも披露。
上沼は田村さんの隣に座ったそうで「水割りしかお飲みにならないの。軽食はあったから、 何度も『お食べになったらどうですか?』『体に毒です』って言ったんですけど、『いらない』ってずーっと水割り。絶対姿勢を崩さないの。足をこうした(組んだ)まま」「カラオケはみんなが歌ったんだけど、『座長、最後に』と言っても、頑なに歌われなかった」と回想した。
その会では、まだ上沼の子供が幼かったこともあり、関係者が気を使い彼女を午後10時に帰そうとしたとか。しかし上沼は「私はいたかったの。そしたら田村さんが『僕が手紙を書こう』って、私の旦那に『もう少し遅くなります』ということをコースターに書いてくださったの。『これを持っていけばいい』って。結局、夜中の2時までいたんです」と明かした。
田村さんの格好良さが伝わってくるエピソードだ。
(鈴木十朗)