日本プロ野球界において、完全試合の偉業達成者は15人である。1950年6月28日、西日本パイレーツ戦における巨人の故・藤本英雄氏に始まり、94年5月18日に巨人の槙原寛己氏が15人目に名乗りを上げたのだが、以降、27年が経った今も「16人目」は現れていない。エラーも許されない完全試合。投手に注目は集まるが、守備を固めるチームメイト、さらに言えば、捕手の卓越した「リード」が必要不可欠だろう。
槙原寛己氏のYouTubeチャンネル〈ミスターパーフェクト槙原〉に、この「完全試合」でバッテリーを組んだ村田真一氏が出演。完全試合を振り返ったところ、槙原氏から偉業達成にまつわる驚きの真実が明かされた。
5月27日付けで〈【超貴重!】村田真一さんにキャッチャー目線で完全試合を語ってもらったら面白すぎた〉と題して公開された投稿回で、「完全試合をいつ意識したか?」と問われ、「9回1アウト取って、コレあるんちゃう?」と答えた村田氏。捕手とすれば「勝つこと」が優先順序として先であり、次に完投…といった冷静さだったようだが、それでも「カウント悪くなったら普通ならヒットOK。(中略)ノーヒットノーランにしたいもんな、だったらフォアボールOKにしたほうがええのかな…。けど、今、完全試合だもん、どっち選べばええのやろ…って9回に入って迷ったもん」と明かしている。すると「あの試合、1球も首振ってない」と槙原氏。いろいろと迷ってもいた村田氏のサインは、奇跡的にもすべて槙原氏の投げたい球であったというのだ。
「リードが良かったね!」と笑いを誘う村田氏と、槙原氏との「以心伝心」が偉業達成を成し遂げた秘密だったのだと実感できる見ごたえのある回であった。
(ユーチューブライター・所ひで)