「巨人の三本柱」として活躍した槙原寛己氏のYouTubeチャンネル〈ミスターパーフェクト槙原〉に、現役時代にはバッテリーを組んだ仲の村田真一氏が出演。巨人の終身名誉監督・長嶋茂雄氏には、ユーモラスなエピソードが数多く存在するが、それとは一線を画した、長嶋監督との心温まる感動のエピソードを明かした。
同チャンネルの5月29日投稿回〈【超貴重】初めて明かされる長嶋茂雄感動秘話【神回】〉を観ると、それは1997年に遡るようで、ガンで余命1年と告げられた父親の「最期の年」だったと村田氏。兵庫県神戸市出身の村田氏は、妹から電話を受け、大阪遠征の際に実家を訪ねると、父親から「1回でいいから、5分でいいから…」と青春時代の憧れだった長嶋監督と会って写真が撮りたいと頼まれたのだそうだ。自身の病状を察してのことか、このような父親からの頼み事は初めてだったのだとか。
次の甲子園遠征時に時間を作ってほしいと村田氏が事情を告げると、「お前のお父さんは家族と一緒だ、今すぐ連れてこい!」と、取材の依頼を変更するなど、すぐに会うよう調整をはかってくれた長嶋監督。
「ウチの親父が喜んで、オフで実家に帰ったら、長嶋さんとの写真を寝床に飾って毎日ニヤニヤしてるって母親から聞いて…」と村田氏も当時の父親を思い出したか、懐かしむように優し気な表情で振り返ったのだった。
94年には、平成唯一となる槙原氏の完全試合、さらには国民的行事とも称された「10.8決戦」でマスクを被っていた村田氏。その実績と信頼も、長嶋監督の心優しい思いを引き出したに違いないのではないだろうか。
(ユーチューブライター・所ひで)