“視聴率男”と言われた木村拓哉(41)を主演にすえた「安堂ロイド」(TBS)だが、同枠の「半沢直樹」に遠く及ばない惨敗の状況だ。そんな状況でも、改めてその存在感を発揮しているのがヒロインの柴咲コウ(32)である。木村とは2003年の人気ドラマ「GOOD LUCK!!」以来の共演だが、ある芸能関係者が語る。
「木村さん主演のドラマは“キムタクキャスティング”と言われており、局側に決定権はないんです。ヒロインは当然、キムタクが“共演したい人”。柴咲さんは異例の2度目の共演ですから、よほどお気に入りなんでしょう。一説には『GOOD LUCK!!』の時のキスシーンで舌をからめても嫌な顔1つしなかったことが理由と言われています」
実際「安堂ロイド」の撮影現場でも2人は仲睦まじく、共演の「AKB48」大島優子の誕生日にそろってプレゼントを贈ったほど。スタッフにも愛想がよく、柴咲も久しぶりの連ドラ出演を心から楽しんでいるという。しかし、柴咲にとって「安堂──」は単なるウォーミングアップと言われている。本番は12月に公開される予定のハリウッド映画「47RONIN」だからだ。忠臣蔵をリメイクしたもので、主演は大物ハリウッド俳優のキアヌ・リーブス。日本からは柴咲のほか真田広之、浅野忠信、菊池凛子、赤西仁らそうそうたる顔ぶれが並んでいる。ある映画関係者が苦虫を噛み潰す。
「当初、昨年11月に全米公開予定だったが、内容がつまらなすぎて『公開すればさらに赤字がかさむ』という理由でいまだ公開されていません。結局、12月に日本で世界最速公開となってしまいました」
柴咲はヒロインをつとめ、出番も他の日本人キャストと比べて格段に多く、日本の劇場版では主題歌も彼女が歌うという。「安堂ロイド」はそのプロモーションの扱いというわけだが、公開前から「駄作」が保証された“大作”にふんだり蹴ったりの状況になることうけあいである。