世界経済を大きく揺るがしているアメリカと中国のハイテク覇権争い。中国は、7月1日に共産党創設100年の祝賀式典を開き、世界第2位の経済大国にした党の歴史的業績を誇示したばかりだが、AIや5Gなど最新技術を巡って、米中両陣営は今や、「世界のスタンダード」の座を激しく争っているのだ。
そんなハイテク覇権争いで、とりわけ注目を集めている企業が中国のファーウェイだ。約20万人の従業員を抱える超巨大企業にして、中国政府の利益のために活動していると疑念を持たれている謎多き同社は、アメリカ政府から狙い撃ち。半導体輸出規制により主流のスマホ事業が大打撃を受けている。世界中からファーウェイの今後に注目が集まる中、日本人が同社に潜入取材した動画が話題となっている。
それが3月27日にYouTubeにアップされた「ファーウェイは誰が操っているのか?」と題した動画。一般社員から幹部までインタビューし、謎の巨大企業の全貌に迫る内容で、3カ月で220万回以上の再生(7月2日現在)を記録しているのだ。
「この動画を制作した竹内亮氏は、かつて『ガイアの夜明け』(テレビ東京系)などを担当していた元テレビマンなんですよ」と語るのはテレビ関係者だ。
2013年に中国に移住し、中国語でのドキュメンタリー番組を配信している竹内氏だが、「中国版ツイッター『ウェイボー』で竹内氏のフォロワーは約462万人。木村拓哉が約258万フォロワー(数字はいずれも7月2日現在)であることを考えると、いかに竹内氏が有名人なのかわかります」(前出・テレビ関係者)とのことだ。
動画ではファーウェイ幹部に「中国政府は背後にいませんか?」とズバズバ聞いている竹内氏。さすが、“木村拓哉超え”の有名人と言うべき、極めて貴重な動画である。
(川瀬大輔)