7月7日、西武ライオンズの松坂大輔が今季限りでの引退を発表した。NPBでは、最多勝利3回、最優秀防御率2回、最多奪三振4回ものタイトルを獲り、2001年には12試合に完投、15勝を挙げ、沢村栄治賞にも輝く活躍ぶりだった。
惜しまれつつユニフォームを脱ぐ「平成の怪物」。一方で、「昭和の怪物」と称された、江川卓氏とは、その実力を比較されることも多々あった。江川氏はプロ通算9年間と短い期間だったにもかかわらず、最多勝利2回、最優秀防御率1回、最多奪三振3回と、松坂と遜色ない数々のタイトルを獲ってきた。
その江川氏とは巨人でともに戦い、04年のアテネ五輪では松坂と「エース」と「監督」の間柄だった、元プロ野球選手の中畑清氏が、テレビ東京が運営するYouTubeのスポーツチャンネル〈テレビ東京スポーツ〉の7月11日付け投稿回〈松坂引退「昭和の怪物・江川と平成の怪物・松坂の投球と素顔を比較」【キヨシの超本音解説】〉で、2人の怪物の素顔を「人から愛されキャラ。怪物なんだけど、人懐っこい」と評した中畑氏。
江川氏は人をはねのけるタイプに見られていたが、それは誤解であり、ファンやチームメイトには快い対応をしていたことも加えた。すると、以前行われた中畑氏と松坂の対談をスタッフが振り返り、「言い方、アレですけど、ちょっと中畑さんをナメてる…。それも江川さんと似てる…」と発言。これに手を叩き、「江川はナメすぎ!」と白い歯を見せて応じた中畑氏。しかし、これは中畑氏のみへの対応ではなく、誰に対しても見せる怪物なりの愛嬌なのだとした中畑氏だった。
両“怪物”の先輩的立場だからこそ言える中畑氏の話は興味深く、また貴重なものだとも言えそうだ。
(ユーチューブライター・所ひで)