8月7日、東京五輪の「野球」決勝が横浜スタジアムで行われ、日本代表がアメリカ相手に「2‐0」で勝利し優勝。稲葉篤紀監督率いる「侍ジャパン」が悲願の金メダルを獲得した。
日本代表に選ばれた東北楽天の田中将大が、みずからのYouTubeチャンネル〈マー君チャンネル 田中将大〉に、優勝翌日の8日に〈嬉しさと悔しさと感謝の金メダル〉と題して動画を投稿。野球日本代表の中で、投手としては代表チーム最年長の田中は、2日に行われたノックアウトステージ第1戦で先発登板するも、4回に連打を浴び、逆転を許して降板している。
この試合は、後続がなんとかしのぎ、延長タイブレークで「7‐6」とサヨナラ勝ちして準決勝進出を果たした経緯から、「チームとしてこの最高の結果を残せたことは心の底から嬉しい」としながらも、「自分自身のパフォーマンスに関しては悔しさしか残らなかったですね」「自分のパフォーマンスだけに目を向けると何も喜べない結果になってしまいました」と反省しきりであった。一方で、東京五輪での勝利投手に目を向け、勝ち星を挙げた3投手のうち、2勝3セーブの栗林良吏(広島)が今季1年目、2勝の森下暢仁が2年目、1勝の伊藤大海(日本ハム)が1年目だったことから、「(プロ入りから)2年目までの選手にぜんぶ勝ちとかセーブがついてるんですよ。ものすごいですよ!」と若手の大活躍を称賛した田中だった。
故・野村克也監督の名言に「勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし」がある。五輪が1年延期されたためにチームは再編成され、田中が参戦。その存在感が若手に安心感を与えた可能性は高いが、野村監督の言葉が体現された金メダルとも言えるかもしれない。
(ユーチューブライター・所ひで)