誰もが知る有名美女の、誰も知らない「本気の叫び」が聞きたい─。創刊以来変わらぬ「週刊アサヒ芸能」の編集方針の骨子である。65年の歴史には目もくらむ美女たちが現れ、読者を鼓舞した。その姿形だけでなく、思わず漏れる本音にも味わいがあった。そんな名言の数々を大公開! 思いもよらない一言が、読者に強いインパクトを与えた。よもやよもやの展開を、連続で再現する。
70年代の美少女アイドル・岡田奈々を襲った暴漢侵入事件は、芸能界の大きなニュースとして記憶に残る。本誌で対談を担当した作家・安部譲二氏とのやり取りを以下。
岡田 変質者が入って来て、怖い思いをしたんです。
安部 実はオレ、そいつと小菅の未決(拘置所)で一緒になったことがあるんだよ。あいつは、ほぼ一生残るほどのケガをしてるよ。
岡田 もう、あの時はほんとにショックで、絶対に芸能界を辞めてやろうとか、いろいろ悩んだんです。
70年代「白雪姫」と呼ばれた天地真理は、「デビュー前に“大人のサービスをする浴場”の泡姫だった疑惑」が流れた。本誌は00年、その真相を直撃。
「疑惑を報じた週刊誌が発売される前日、渡辺プロの宣伝担当者に呼ばれ、事情聴取を受けたんです。誰がそんなことを言い出したのか、謎のままなんです。私をアイドルから引きずり降ろしたくて、ライバル事務所がネタを提供したんじゃないかと思います」
一時、グラビア界を騒然とさせたのが「控え室の盗み撮り被害」であったが、Gカップがまぶしい梶原亜紀も00年にそれらしき映像が出回った。実際はどうだったのか、本誌が聞き出すと─、
「はい、あれは私です」
梶原はあっさり事実を認め、ヘア写真集を出したのちに引退している。
荻野目慶子も、持ち前の魔性をこんな言葉で表現していた。
「現代って、何が起きるかわからないですからねえ。ただ、自分では観覧車を何百倍も速く回すような人生だったら、どんなにいいだろうって思う」
この9日後、ヘア写真集を発売。予言的中だ。
いとうまい子は代表作「不良少女とよばれて」(TBS系)の壮絶ロケを教えてくれた。
「松村雄基さんと2人で乗ったバイクをトラックでけん引しての撮影だった。ただ、予想に反して遠心力がつきすぎてしまった。気がついたらバイクが倒れ、砂利道をズルズルと引きずられて…。目の前が真っ白くなるのを、初めて経験しました。左腕は肉がえぐれている状態でした」
それでも撮影は休まなかったそうだ。
ジュディ・オングは「魅せられて」がミリオンセラーになった79年、日米合作の「将軍」のヒロインのオファーがくる。
「私の人生でも最も大きな選択でした。この体が2つあれば…それこそ孫悟空になって分身できないかと思ったくらいです」
結局、「将軍」のオファーは断り、「魅せられて」は同年のレコード大賞に輝いたのである。