誰もが知る有名美女の、誰も知らない「本気の叫び」が聞きたい─。創刊以来変わらぬ「週刊アサヒ芸能」の編集方針の骨子である。65年の歴史には目もくらむ美女たちが現れ、読者を鼓舞した。その姿かたちっだけでなく、思わず漏れる本音にも味わいがあった。そんな名言の数々を大公開! まずは、読者の期待を一身に受けて、いかに艶っぽい言葉を引き出すか。その集大成から─。
小柳ルミ子の初主演作となった「白蛇抄」(83年、東映)でのことだ。若山富三郎が扮した老住職は、半身不随で性的に不能。それでも、後妻に対する執念は、指先や口を駆使して絶頂に導こうとする。
「若山さんに『遠慮なさらずにやってください』と言ったんですよ。中途半端だと見ているほうも恥ずかしくなります。私は、体当たりで演じたかったんです」
渾身の「秘唇愛撫艶技」で日本アカデミー賞最優秀主演女優賞に輝いた。
さて、“ロマン映画”を代表する女優といえば谷ナオミだ。「S」と「M」がぶつかる性的嗜好を扱った作品が多かったので、撮影は壮絶そのものだったようだ。
「逆さ吊りのシーンがあって、ところが私、40度の高熱を出していたんですね。危険だから中止にしようとおっしゃるんですが、私、かまわないから続けてくださいと言ったんです。それを見ていらした山本晋也監督が『ありゃあ、バケモノだな』って苦笑されて」
80年代アイドルの大西結花は、95年の「眠れる美女」(ユーロスペース)で初脱ぎを見せた。
「中途半端にはやりたくないんですよ。迷いながらやって『カット、もう1回』と言われるのはイヤだから、そこにカメラがあることも忘れるくらい、1回勝負だと思って演じましたから」
続いて川上麻衣子が、生まれたままの姿で劇場で舞う踊り子に扮し、天狗ショーも演じた「でべそ」(96年、マクザム)から。
「天狗ショーのシーンを引き受けるかどうか…そう思った前の晩に久本雅美と飲んでいて、目の前に置かれた日本酒が『天狗舞』だったんですよ」
川上は天の声と受け止めた。“アイドル踊り子”の元祖・清水ひとみも忘れがたい。
「友達の代理で一度だけ出るつもりが、終わってすぐに『明日も出てくれないか』と言われたんです。ちょうど本職の不動産の営業がイヤだなと思っていたこともあり、まあいいかと引き受けました。その時に『清水ひとみ』という名前もつけてもらったんです」
高樹澪はスレンダーな印象が強いが、デビュー前の銀行員時代は「バストが100センチあって、胸のボタンが何度も飛んでいました」というから驚きだ…。