2013年の年間パチンコベスト10が各パチンコ情報誌やマンガ誌や業界誌で特集された年末。皆さんは、どの台が印象に残ってますか?メジャーじゃないけどバラエティコーナーや1ぱちコーナーで、ずっと打ち続けた大好きな機種がおありでしょう!
仕事柄、人気のある注目機種を追い続けて20年。歴史に残るような名機は、毎年ほんの2~3台もあればマシです。ホールは高い機械代(1台30万~40万円)を毎週毎週400万~1000万円を投入して新台入れ替えをしていますが、パチンコファンは、ちっともうれしくはないのです。
その機械代がせめてお客さん1人1人に30万~40万円還元されていたら、日本中のホールは活気にあふれるでしょう。
中には、新台入れ替えを極力避け、台の解説も手描き、爆発人気機種はメンテナンスも検定もギリギリまで設置して連日大盛況のホールが実在します。潰れかけのホールが1円ぱちんこの低貸玉営業で延命した2013年ですが、ローコストの運営で出玉還元、しかも、現在、等価が主流の日本で、2.5円営業で大成功しているホールもあります。
こっそり営業のノウハウを研修に行く日本各地のホール関係者が後を絶たない優良店です。きっと新台入れ替えに明け暮れて、機械代のローンを抱えたまま次の新台を買わなきゃいけないホールからすると、すがりたくなるクモの糸です。
2013年を振り返ると、ホールもメーカーも痛かったのは、キャンペーンにお金をかけすぎたわりに10万台のヒットギリギリ、その後「牙狼FINAL」の登場で、一気に客つきの落ちた「機動戦士ガンダム」(SANKYO)は、大きな誤算でした。旧御三家と呼ばれたSANKYOは、年間販売台数が12万3000台と、2013年のパチンコ販売台数ランキングの第8位に甘んじています。
新スペックや、ルール改正時に大ヒット台第1号として必ず成功させているSANKYOの2014年に期待したいですね。
「牙狼」のサンセイR&Dも「牙狼」以外がパッとせず、13万7000台で7位です。SANKYOのグループ会社で、昔DAIDO(大同)と呼ばれていたBisty(ビスティ)が、「エヴァンゲリオン8」と「鉄拳」で第6位(14万5000台)。エヴァの次回作が2014年に登場するのでは、と噂されています。
第5位が「呪怨」の藤商事。「リング」バブルの余波で16万台の販売ですが、真夏のホラー並みに「呪怨」がガラガラになってホールが背筋も凍る思いをしたのは、記憶に新しいところです。
そして現在、鳴り物入りで登場した「花の慶次~琉」のファン離れの早さで、かなりのホールにも、ボクたちパチンコマスコミ関係者にも雑誌の売り上げダウンでダメージを与えたニューギンが第4位です。
トップ3は前号でお伝えした京楽(1位)、三洋(2位)、平和(3位)なのですが、実は先日、豊丸が2014年に販売する新台3台セットでお買い上げのホールに限り、入れ替え後の稼働(客つき)が悪ければ、1台につき本体15万円、盤面10万円で買い戻す「安心保証プラン」を実施することを発表して業界に波紋を広げています。
豊丸クラスのメーカーだと、1店当たり1台でも売れればマシな販売が続いていたので、この苦肉の策が販売台数上昇につながればシメたものです。他の大手メーカーも新台に自信を持って、この安心保証プランを始めたら、ホールもファンも楽になるのではないでしょうか?
この保証のチェックポイントは、3カ月間の粗利。3カ月お客さんが座り続ける人気台が珍しい最近、最初から10万~15万円を値引きしたほうがいいのかもしれませんが‥‥。
◆プロフィール 谷村ひとし 1953年生まれ。95年、みずからの立ち回りを描いた「パチンコドンキホーテ」(週刊モーニング)で大ブレーク。過去20年間のパチンコ収支はプラス6200万円突破。累計で20万人以上を擁する携帯サイトで毎日情報を配信中。詳しくは「谷村パチンコランド」で今すぐ検索!
*この連載に記載されたメーカーごとの大当たりしやすい回転数や独自の攻略法はメーカー発表の内容ではなく、あくまで谷村ひとし氏の経験則であり、データ収集に基づいた私見です。