主に近鉄バファローズで活躍した元プロ野球選手・加藤哲郎氏と聞いて思い出されるのは、1989年「巨人─近鉄」の日本シリーズではなかろうか。
近鉄が初戦から3連勝で圧倒し、第3戦のマウンドに先発で上がり勝利投手となった加藤氏。ヒーローインタビューで、「フォアボールさえ出さなかったら打たれそうな気がしなかったんで、まあ、たいしたことなかったですね」などと挑発的な発言をしたのだ。
巨人ナインの闘志にふたたび火がつき、第7戦までもつれ込んだ。結果、巨人が4勝3敗で逆転優勝を遂げたのである。
その第7戦で、2回表に加藤氏から先頭バッターソロホームランを放ち、シリーズMVPにも選出された駒田徳広氏が、巨人三本柱として活躍した、槙原寛己氏のYouTubeチャンネル〈ミスターパーフェクト槙原〉に出演。このホームランの際、駒田氏は三塁を回るときに、マウンド上の加藤氏に「バ~カ!」と言い放っているのだが、現在は暴言を大いに反省。その理由は、もちろん、道徳的によろしくないこともあるが、だが、もう1つ、意外な理由があったことを同チャンネルの9月9日付け投稿回で明かしていた。
それによると、加藤氏は現役引退後、プロ雀士の資格を取得しているのだが、実は、駒田氏の長女・真子さんも日本プロ麻雀連盟所属のプロ雀士になっていた。
「パパ、加藤哲郎さんって知ってる?私すごくお世話になってるんだ」と、真子さんに言われたという。それを受けて、駒田氏は「うちの娘がお世話になってます…」と、加藤氏にいつも頭を下げているのだとか…。
そして現在は加藤氏と2人でトークショーもこなすと言う駒田氏。「昔の敵は今の友」とも言うが、あれから32年…季節は秋を迎えたばかりだが、早くも「雪解け」!?といったホッコリとした秘話であった。
(ユーチューブライター・所ひで)