新番組がなかなか定着せず、1クールで終わってしまうこともザラにある昨今で、そこそこ安定した人気を獲得している番組『人間観雑バラエティ モニタリング』(TBS)。
その内容は、「もしも娘が芸能人になりたいと言ったら、そのとき父親は?」「ペットが喋ったら、そのとき子どもは?」「美女にサンオイルを塗ってと頼まれたら、そのき彼氏は?」など、ありそうでないシチュエーションに遭遇してしまった素人さんをモニタリングする、いわば“素人ドッキリ番組”だ。バラエティ番組ディレクターが言う。
「何がスゴイって、この番組がTBSだってこと。僕たちの業界でTBSと言えば、『企画のパクリ魔』ですから。だって、企画会議では『あの番組っぽいのやりましょうよ』『いいねえ、やろう』なんてやりとりで企画が決まっちゃう局なんですから。そんな中でこの番組は大健闘中です。ヤラセに対し敏感な風潮の中でのドッキリ番組にもかかわらず、12年に深夜帯でスタートし半年でゴールデンに進出しましたしね」
素人相手のドッキリともなるとヤラセは必要不可欠かと思いきや、「そうでないことが証明された」と、前出のディレクターが解説する。
「1月9日放送回は生放送だったのですが、『生放送中に巨大アートはできるか?』という企画をやるにあたり、数日前からHPなどで視聴者に『当日は赤坂サカスに集合してください。2千人の協力が必要です!』と呼びかけていました。ところが、当日集まったのは、なんとたったの100人。企画倒れもいいところですよ。現場アナウンサーの『悪天候のため中止となりました』の声が虚しく響いていました」
やはりテレビに“仕込み”は、必要不可欠であった。