昨年暮れ、ミュージシャン大瀧詠一さんが65歳で急逝した。食べていたリンゴをのどに詰まらせ救急車で運ばれたのだが、死因は解離性動脈瘤という耳慣れないものだった。
解離性大動脈瘤とは、簡単に言えば「大動脈の壁に縦の裂け目ができて、血管が膨らんだ疾患」(家庭の医学)を言い、50歳以降の男性に多く、急性の場合(大動脈瘤の破裂による大量出血など)、胸部や背部にバットで殴られたような激痛が起こり、発症から24時間で20%、1週間で60%、3カ月で90%が死亡すると言われている怖い病だ。
原因は動脈硬化がほとんどでそのもとは高血圧。
肥満は最大の敵。運動不足は肥満をもたらし、肥満は動脈硬化の進行を早める。また喫煙も原因の大きな要素。
予防には、つまるところ禁煙と軽い運動が大事だ。
「歩くことで心肺機能を高める。運動中は血圧は上昇するが、長期的には血圧を下げる効果がある。また並行して軽い筋力トレーニングを行うと良い。筋トレで筋肉量を維持し、筋肉での消費エネルギーを促進させることも大切ですね」(スポーツインストラクター・犬伏隆氏)