●ゲスト:梅宮アンナ(うめみや・あんな) 1972年、東京都生まれ。街でスカウトされ、19歳で芸能界デビュー。女性誌「JJ」「CLASSY」「VERY」などの専属モデルとして人気を博し、90年代半ばより、タレントとしてテレビドラマやバラエティー番組などに幅広く出演。94年のドラマ「カミング・ホーム」(TBS系)で女優デビュー、父親の梅宮辰夫と親子共演も。20年、自身のファッションブランド「anmo(アンモ)」を立ち上げ、商品をプロデュース。最新刊「梅宮家の秘伝レシピ」(主婦の友社)発売中。
故・梅宮辰夫が遺した料理ノートを基に「梅宮家の秘伝レシピ」を発売した梅宮アンナ。父が居を構えた真鶴に移住し、心機一転。最近はテレビ出演やSNSでの発信など、精力的に活動中だ。料理本に込めた思いや黒塗り看板騒動など、旧知の天才テリーに全てを打ち明けた!
テリー お父さんが亡くなって何年になるんだっけ。
梅宮 もう丸2年です。今年で三回忌ですね。
テリー そうか。もうそんなになるのか。それで今回「梅宮家の秘伝レシピ」という本を出すことになったの?
梅宮 これは父が作ってきた膨大な料理のレシピが20冊ほどのノートになってるんですけど、いつもそれを持って台所に立ってたんですね。それこそ「家庭画報」や「dancyu」を購読していて、気になるページを見つけると、「あ、うまそうだ」って、出刃包丁で切り取っていたり。
テリー 雑誌を包丁で切っちゃうの?
梅宮 そうなんですよ、まな板の上で(笑)。で、そういう父の姿を何気なく見てたんですけど、亡くなってからノートを見てたら「これ食べたな」とか「もうちょっと味わって食べれば良かったな」とか、「この料理にはこんなエピソードがあるな」とか、いろいろ思い出して。
テリー へぇ。
梅宮 で、「これ、もしかして一冊の本にしたら、みんな喜ぶんじゃないか」と思ったんです。父も何冊か料理本を出してるし、私もお料理の本はたくさん見てきたんですけど、すごく難しく書いてあったり、お料理ができない人からすると、何が書いてあるかわからないんですよ。
テリー アンちゃんはあんまり料理やらないからね。
梅宮 そう。梅宮家はずっと父が作ってきたから。やっぱり作る人がいると、作らないんですよね。
テリー まぁ、それはそうだね。
梅宮 だから「お料理ができない人にも簡単で、初めて作ってもらえる本になったらいいな」っていうのがまずテーマで。あとは料理に必ずストーリーを付け加えるっていう、新しいお料理レシピ本を作ろうと思って。で、いろんな人に相談して、うちの事務所の人も出版社に話を持って行ってくれたりしたんです。そしたら、主婦の友社が「それはおもしろい、やる」って手を挙げてくれて。
テリー これ、料理の点数も多いからさ、実際に料理を作って、写真を撮ってって、それだけでもすごく時間がかかるじゃない。どのぐらいかかったの?
梅宮 3日間です。もう真夏だったので、汗だくになりながら、朝からずっとお料理の先生に再現してもらって、私が味見をして。
テリー 味もちゃんと再現したんだ。
梅宮 父のレシピ通りにすると、昔の人だから塩っ辛いんですよ。だから「このまま作ると、みんな病気になっちゃうね」って、お料理の先生と出版社の人と相談して、少し手直しをしてますけど。
テリー あ、じゃあ今の時代に合わせて、ヘルシーになってるんだね。
梅宮 そうです。作って食べてみて、味が薄ければ足してくれればいいので、そういう分量は、参考にしてもらえばというか。でも、「まさにこれが作りたかった」っていう料理本になりましたね。