昨年の東京五輪の野球決勝でアメリカを破り、37年ぶりの金メダルに輝いた日本代表。思えば、菅野智之、中川皓太(ともに巨人)といった投手陣がコンディション不良や負傷を理由に出場辞退した際には、金メダルに「黄信号」が灯ったと感じたファンも多かったことだろうが、代わって追加召集を受けた伊藤大海(日ハム)、千賀滉大(ソフトバンク)が活躍。ともに無失点の働きを見せた。
元プロ野球選手、池田親興氏のYouTubeチャンネルに、ソフトバンクホークス最年長選手の和田毅が出演(1月30日付投稿動画)。シーズン序盤は足のケガから出遅れた千賀は「チームに貢献していない」ことを理由に五輪出場を躊躇していたそうだが、実は和田が後押し。その説得内容は、昨季で現役引退した松坂大輔氏を例えにしたものだったことが明かされている。
動画では「例えば松坂大輔が、何年にタイトル何個とったかわかります?」と訊いた和田に、「わからない」と即答の池田氏。数多くのタイトルをとっていても一般的にはその程度の認識であり、加えて和田は「じゃあ大輔がシドニーに行きました、アテネで銅メダルとりました…(これらの五輪出場は)誰しも答えられる」と、ふだん野球に注目していない人でも日本野球代表の活躍は知っているとしたうえで、和田は千賀に“五輪出場は人生において必ずプラスになる”と説得したようだ。
結果、和田が獲得したアテネ五輪の銅メダルを上回る金メダルを勝ち取った千賀の功績は、確かに人々の記憶に深く刻まれていくことだろう。
(ユーチューブライター・所ひで)