球春の主役は選手‥‥いや、BIGBOSSの天下だ! コロナ禍で閉塞する沖縄にサプライズ花火をプレゼントするや、キャンプ地にイカした大型三輪バイクで颯爽と登場。名護と国頭でいきなり出没する新米監督が引き立て役に回る気配は微塵もない。幕開けした「新庄劇場」の勢いは増すばかりなのだ。
「勝手気ままで、スケジュールの管理が難しい。常に行動を監視していなきゃいけないのです」
こうボヤく球界関係者の視線の先には、赤鬼と青鬼に嬉々として落花生を投げる、日本ハム・新庄剛志監督(50)の姿があった。
2月3日の節分はあいにくの雨模様。南国らしからぬ寒空の下で、この日も「新庄劇場」が展開された。民放局ディレクターが語る。
「画撮りのための恒例行事です。ところが、今回は何時何分にというような正確な時間が告知されませんでした。通常はどの球団でも『ランチの直前にでも』といったスケジュールを報道陣に伝えるものですが、時間に縛られるのを嫌う新庄監督の予定は広報も把握できずにいる。鬼に扮した8人の報道陣は、事前に決めた立ち位置から動くことができずに、雨の中40分間も放置されていました。皆、風邪を引かないかヒヤヒヤしていましたよ」
まさに神出鬼没。選手時代さながらの自由人、いや宇宙人スタイルで球団職員を困惑させているのだ。
「しかも、行動をともにするのは球団スタッフではなく、所属する芸能事務所のマネージャー。選手時代同様、この条件を飲んで契約しているようで、球団は誰も文句を言えない」(民放局ディレクター)
完全に、BIGBOSSのソロ舞台となった春季キャンプ。自ら発案した球団スローガン「ファンは宝物」をモットーとした、辣腕のセルフプロデュースぶりは、1月30日のキャンプ地入りから発揮されていた。ド派手なグローブ柄のコートでファンや報道陣の前に悠然と現れたのだ。
「重さ20キロとかさばるため機内持ち込みはかなわなかったといいます。出迎えのファンのために、わざわざ空港で着替えたようです。とはいえ、沖縄入りは自分だけ違う便。チームから遅れること、2時間で到着しました」(スポーツライター)
ビッグなサプライズは初っ端からとめどなく続く。キャンプ前日の翌31日には、特大の花火ショーを開催した。
「夕暮れに、直径150~200メートルの大玉花火など約2200発が打ち上げられました。新庄監督サイドから地元の花火会社にオファーを出して実現。江戸時代から続く慰霊鎮魂の意が込められているようです。CMに起用されている『ビットポイント』をメインスポンサーに、リゾート企業を協賛に仕立て、名護市観光課に働きかけたと言われます。その後は連日、カレーや海苔巻きなど報道陣に振る舞われるケータリングを含めて、全て新庄監督サイドの自腹です」(民放局ディレクター)
情報発信のための餌付けには抜かりはないようだ。