昨シーズン、オリックス・バファローズの山本由伸が初受賞した沢村栄治賞だが、この「沢村賞」に7項目の選考基準があるのをご存知だろうか。
「15勝以上」「150奪三振以上」「10完投以上」「防御率2.50以下」「投球回200回以上」「25登板以上」「勝率6割以上」がそれであり、山本に当てはめると、「6完投」「193.2投球回」…と、実は「完投数」と「投球回数」の2項目が基準を下回っていたことから、選考委員の1人である村田兆治氏が「レベルが低すぎる」と発言。
これに、2007年に沢村賞に輝いたサンディエゴ・パドレスのダルビッシュ有が自身のツイッターで、「時代に合わせた選考を…」といった主旨の反論めいたコメントをあげており、ネット上では賛否両論が渦巻く事態となった。
「沢村賞」選考委員の1人である山田久志氏が、CBCテレビの野球関連番組の公式YouTubeチャンネル「燃えドラch」に出演(2月7日投稿動画)、そのダルビッシュの問題提起について、こう釈明している。
「沢村賞は本来ではもっとレベルの高いところで(競い)あって然るべきなんだって話なんですよ。いま、下げてきてるんですよ実は。だからダルビッシュ君は勘違いしてる。本来であればこの7項目をクリアしなかったら該当者ナシなんですよ。それぐらい沢村さんに対してリスペクトしろよって言う(選考委員の)空気なんです。だから下げることは非常に苦しいんですよ」
日本プロ野球界には、毎年「投手MVP」もあるが、これについても山田氏は、セ・リーグとパ・リーグでそれぞれ選出するべきではないかとも提案していた。歴史ある「沢村賞」やMVPの今後の在り方について、読者諸兄はどう思われるだろうか…?
(ユーチューブライター・所ひで)