元巨人の江川卓氏のYouTubeチャンネル「江川卓のたかされ」が好調だ。
「“たかされ”は、『たかが野球、されど野球』の略で、江川氏がこれまでテレビ番組の解説などでは話せなかった野球の奥深さを語り尽くすというコンセプト。1月7日に開設後、ハイペースで動画がアップされており、2月14日時点で登録者数はすでに10万人超。江川氏自身がビッグネームなのに加え、松坂大輔氏に掛布雅之氏と、対談ゲストものっけから超豪華なだけに、今後も数あるプロ野球OBのチャンネル登録者数をのきなみ追い抜きそうな勢いです」(野球ライター)
そんな中、2月12日に投稿された阪神OB・掛布氏との対談の中で江川氏が言及した、エンゼルス・大谷翔平の“今季の理想の勝ち星”が野球ファンの注目を集めた。昨季、打者としては打率.257・46本塁打・100打点、投手としては9勝2敗となった大谷。ファンとしては今季の二ケタ勝利を期待したいところだが、なんと「15(勝)を目指してほしくない」とした江川氏。
その理由について「ピッチャーっていうのは(勝ち星)二桁と一桁は全然価値が違う。だから10(勝)はして欲しいと思うんだけど、15(勝)やろうとすると、今の“バッティング中心でピッチャーやる形”から、“ピッチャー中心でバッティング”をやるようになる。それでものすごく疲労がたまる」と、15勝を狙えば疲労が9勝時の倍になり、「バッティングもたぶん数字が落ちるし、焦りだすし、体のバランスも崩れていく」と予想したのだ。
これに掛布氏は、チームも大谷にそこまで無理はさせないのではないかと返したが、江川氏は「だけど本人は、15勝に行きたくなると思うんだ…」と、投手出身の視点ならではの心理を分析をするとともに、昨季の大谷の全試合全投球をチェックしたところ、疲労の蓄積で調子を落とした際は、やはりフォームが崩れていたことにも言及していた。
自身の経験を重ね、何より疲労とケガを懸念する江川氏。昨季はそうした“限界”を超えた大谷だったが、今季も予想を裏切る結果を残すのか。江川氏の見立てとともに注目だ。