スポーツ

下柳剛、クビ目前で覚醒「のらりくらり投法」転向のきっかけを作った“2試合”

 NPBにおいて、最年長で最多勝利のタイトルを獲得した選手といえば、福岡ダイエーホークス、日本ハムファイターズ、阪神タイガース、東北楽天ゴールデンイーグルスのセ・パ4球団を渡り歩いた、下柳剛氏である。2005年の阪神時代に15勝をあげ、37歳で新記録を樹立した(タイトルは広島カープの黒田博樹氏と分け合った)。

 その下柳氏が、元ヤクルト・古田敦也氏のYouTubeチャンネル「フルタの方程式」の3月25日投稿動画に出演した。

 名前の如く、日本ハム時代までは“剛腕”で鳴らしていた下柳氏だったが、阪神では「のらりくらり投法」とも呼ばれた技巧派に転向している。動画では、そのきっかけについて明かされた。

 日本ハム最終年の2002年。すでに「トレードかクビか」という話になっていた状況で、当時コーチを務めていた浅野啓司氏から、「お前に2試合やる」と告げられ先発を任されたという下柳は当時を振り返り、「そのときに、ツーシームだスライダーだって横の変化を使ってやったら2勝して、そのまま阪神行って、そのままのスタイルでやるようになって…」と説明。以後、「スピードなんかどうでもええわ」と、球の変化にだけこだわるようになったという。

 ただ、下柳氏は日本ハム時代の97年、216打席連続無三振を続けていた当時オリックスのイチロー氏を見事三振に討ち取っており、その球種は実は試合で初めて使ったというシュートだったことも明かしている。このときから、技巧派の片鱗は見えていたということだろう。

(ユーチューブライター・所ひで)

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