実は、地方議員団の訪問を前に、現地邦人の協力で、韓国系住民の嫌がらせに関するアンケート調査が行われていた。そこにはおよそ信じがたい文言が並んでいたのである。
〈日本人の友達の家に遊びに来ていた韓国人の女子高生が、周りに複数の日本人の友達やその親がいても構わず「独島は韓国領土!」と笑いながら叫んだ〉
〈韓国系の多い学校に子供たちを通わせていた時、日本のおにぎりを持って行ったら「汚い! 汚物みたいだ」と平然と言われた〉
〈韓国人の子供たちは本当にドラえもんや寿司の発祥は韓国だと主張している〉
ほとんど言いがかりのような仕打ちを受ける子供たち。韓国人は大人にも下劣な行動を繰り広げている。
〈韓国レストランに行った時、私たち日本人が白飯を注文したにもかかわらず、ウェイトレスは後から来た韓国人客に先に出し、私たちは待たされたあげく、「白飯はもうない」と言われた。不満を言ったら、どこからかかき集めた冷たいご飯を持ってきた〉
〈韓国系レストランで、食べ放題のはずなのに、日本人客の皿には少しずつしか盛られず、隣の韓国人客の皿とは明らかに違っていた。接客態度も「もう来るな」と言わんばかりだった〉
まさに異常な実態──。
昨年9月にロサンゼルスで「慰安婦問題の真実」について講演した国際政治学者の藤井厳喜氏も、訪米時に相談を受けたという。
「70歳の在留邦人が、語学を学ぶために地域の学校に通っていました。ある日、韓国の反日団体から学校に手紙が届き、『日本人にはあなたの学校で英語を教えないように。日本人は英語を学ぶに値しない国民だ』と、書かれていたそうです」
常軌を逸した要求にはアゼンとするほかないが、嫌がらせは過激さを増していった。藤井氏が続ける。
「今年1月にも慰安婦問題の講演で渡米しましたが、反日派から『講演をやめろ』との抗議が多かった。韓国の活動家の中には『慰安婦像設置の真の目的は、日本国民が道徳的に世界で最低最悪の国民であることを世界に証明することだ』と明言する人もいるので、最悪の事態を想定して防弾チョッキを着て講演しました」
これほどまでに韓国系住民が米国で「反日嫌がらせ運動」を開けっ広げに展開できる理由を、ソウル在住歴3年で米国でも生活経験のある東京新聞編集委員の五味洋治氏が説明する。
「米国で韓国系市民は80年代以降急増し、現在では約170万人と、日系移民の数を上回った。彼らは次に米国内で一定の地位を得るため、ロビー活動に力を入れ始めました。米国は人種のるつぼのため、人権や領土問題を主張されると鵜呑みにして『日本が悪い』と受け止めてしまいます。日本の国際的評価を下げながら、韓国が『被害者』であることを訴え続けることで、地方政府も無視できなくなってきた。そんな中、エド・ロイス米連邦下院外交委員長が日本を非難、韓国を支持するようになり、韓国の米国での発言力が強くなっていったのです」