テリー プロフィールを見ると地元の高校を卒業して、最初は声優の学校に行ってるんだね。もともとは声優になりたかったの?
JP いえ、そういうのは全然なくて。「ものまねができるんだろうな」って浅はかな考えで行ってしまったんです。
テリー 別にアニメが好きだったとかではなく?
JP そうですね。それで、そこは一応、2年で卒業したんですが、やっぱりお笑いの学校に行かなきゃダメなのかなと思って、吉本さんのNSCに入りました。
テリー そうすると、20歳ぐらいの時に吉本の学校に入ったわけだ。
JP ただ、当時はものまねが、あまり理解されてなかったといいますか。まだ「ザ・細かすぎて伝わらないモノマネ」(フジテレビ系)も始まってなくて、ものまね番組といえば、日本テレビとフジテレビぐらいしかなくて、吉本さんでもものまねっていうと、師匠の楽屋のものまねみたいなのが多かったんです。で、関西にはものまねのショーパブが1軒もなくて。
テリー あ、そうなんだ。
JP それで上京して、ショーパブに入りました。
テリー 吉本の学校は?
JP 半年ぐらい通って、ちょっと違うかなと思ってしまったので、卒業はしてないです。
テリー じゃあ、20歳か21歳ぐらいの時からものまね芸人として活動してるんだね。
JP そうですね。テリーさんが演出されたものまね番組に出てた女性がいるんですけど、その方がママの「ノーブル」という店に入りまして。当時、まったく売れてなかったミラクルひかるさんとか、芋洗坂係長とかがいらしたんですけど。でも「この人たちスゴい!」と思いながら、そこで15年ぐらい働いてました。今でも時々行くんですけど。
テリー ショーパブって、どのぐらいもらえるの?
JP 月15万円いけばいいぐらいです。
テリー 東京で月15万円っていうと、家賃は5万円とか?
JP いえ。東京に来て、芸人を目指す時点でギャンブルみたいなものなのに、日和ったらダメだと思って、12万円のところに引っ越したんです。
テリー えっ、12万円!?生活できないじゃん。
JP そうです(笑)。だから、金融会社に借金をしながら。
テリー でも、返せないじゃない。
JP 返せないです。なので、「じゃあ、どうしたらいいんだ」と知恵を絞って。
テリー どうするの?
JP ショーパブって、普段お会いできないような社長さんとか、いろんな方がお客さんでいらっしゃるんですよ。だから、そういう方にハマるネタを作ろうと。そういう方って、だいたい一緒に女性を連れて来ているので、その女性を喜ばすことができれば、その社長さんとかにも気に入っていただけるんですよ。
テリー ああ、そういうことか(笑)。
JP だから、その女性が喜ぶネタって何だろうって必死に考えて、例えば「あ、ジブリやディズニーだ」ってことがわかったら、それを練習するんです。で、それが女性にウケると、その社長さんとかに「今度、営業に呼んであげるよ」って仕事につながったり。あと、お食事に連れて行っていただけたりするんです。
テリー すごくたくましいね。
JP 安いボロアパートに住んでたら、そこまで必死にならなかったと思うんですけど。だから僕のファンの方って、おじさんしかいないんです(笑)。