お笑いコンビ「霜降り明星」が「第2のオリラジ」になる──。そんな声が上がっている。
きっかけは、4月に入って放送された深夜「有吉クイズ」(テレビ朝日系)。霜降り明星のせいやが久々に同番組に出演したのだが、有吉に「今まで結構出てくれなかったけど、なんで?」と聞かれ、「番組が裏で被ってて」と答えたのだ。そして「ビックリするぐらい(番組が)終わったんですよ」と吐露してから「(芸能界って)怖いっすね。霜降り明星、今年頑張らな、死にます」と語ったのだった。
霜降り明星はこの春に、「霜降りミキXIT」(TBS系)や「笑いの学校」(日本テレビ系)、「芸能界常識チェック!~トリニクって何の肉!?」(テレビ朝日系)など、冠番組やレギュラーが一気に消えた。危機感を募らせるのは当然だろう。
吉本興業は過去に、若手有望株を一気に売り出したことがあった。その筆頭はオリエンタルラジオの藤森慎吾と中田敦彦だ。NSC在学中から「M-1グランプリ」の準決勝に進出し、05年にデビューして一気にブレイク、07年には芸歴2年目で冠番組が4本スタートし、レギュラー10本ほどを抱える売れっ子になった。ところが‥‥。
「『武勇伝』ネタがウケて一時は飛ぶ鳥を落とす勢いでしたが、すぐに飽きられて『オリキュン』『週刊オリラジ経済白書』などが次々に打ち切られた。あの時は『早すぎる出世』と言われ、周囲からは『まだ経験も実力もないのに、人気だけが先行しすぎる』と懸念する声が多かった。案の定、番組の視聴率がダウンし、あっという間に飽きられてしまいました」(民放局スタッフ)
霜降り明星の場合は18年に「M-1」で優勝して第14代目王者に。オリラジとは違い、漫才の実力は折り紙付きだ。お笑い第7世代のトップランナーとしてミキ、EXIT、宮下草薙らも引っ張ってきた。
しかし相次ぐ番組打ち切りで、その流れまで萎んでしまいそうな雲行きになってきた。劣勢を跳ね返すことができるか。「第2のオリラジ」だけは避けたいところだが‥‥。