サムスンや現代自動車など、製品を分解してコピーするのは韓国のお家芸だが、軍でも同様のことを行い、アメリカに激怒されたこともあった。防衛省関係者が語る。
「F-15Kには『タイガーアイ』という夜間偵察用のセンサーが内蔵されています。供給元のアメリカでも数名しか分解できない超機密部品なのですが、これをコピーしようとして勝手に分解してしまったのです」
このことがバレ、以降、アメリカは最新鋭の装備を韓国に見せない方針になったという。
空軍だけではなく、陸軍もまた、珍事件を起こしているのだ。軍事評論家が語る。
「韓国の戦車K1ですが、火災検知器を米国製から自国製に変えたのです。ところが、砲を左に向けて発射すると消火用のガスが噴射してしまう、ドリフのコントのような事故が発生し、全車改修となった」
韓国では自国で新型戦車K2を生産しようとしたが、18年たっても国産エンジンと変速機を組み合わせた部品が開発できなかった。井上氏が解説する。
「韓国は、基礎工業力がきわめて低いのです。問題に合わせたシステムの企画、構築、運用などを一括して行うシステムインテグレーションの能力がないと言っていい」
自慢の水陸両用の歩兵戦闘車K12は、09年12月に川で水没。10年7月には試験用の池に浮かべた車両が沈没し、溺死者を出している。同年の11月には、韓国の延坪島を北朝鮮が砲撃する事件が勃発したが、
「K9という155ミリの榴弾砲が軒並み故障して、2秒しか反撃できなかったのです。ちなみに撃った弾は目標に当たらずに、全弾が敵の陣地周辺の畑に命中しました。そんなマヌケなことをするなら撃たないほうがまだマシでしょう。性能も、運用の実態も敵に把握されるわけですから」(井上氏)
98年、韓国は自国で自動小銃K11の開発を始めた。銃弾だけでなく、20ミリの炸裂弾を発射でき、夜間暗視装置も一体化した欲張りな設計だ。開発に約13億円かけ、超ハイテクライフルは完成したのだが、軍事評論家が語る。
「あまりにもいろんな装備を付けたため、すごく重くなってしまったのです。現在の平均的な小銃が3~4キロなのに対して、K11の予備弾丸を含めた総重量はなんと約10キロ。携帯して作戦を行うのは大変でしょう。当初80丁が納入されましたが、スイッチを入れた瞬間に故障し、その不良率は47.5%。さらに、夜間暗視スコープの故障が大量発生し、使い物になりませんでした。期待された炸裂弾ですが、暴発する事故が多発し、一時配備が中止された」
幸い、暴発事故の被害者は軽傷で済んだものの、今度は榴弾の威力に疑問符が付く結果となってしまった。結果、韓国防衛事業省は、全量リコールを発表したのだった。